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キリンビールが果実ロス削減で協業 オイシックスら2社と調達で連携、250トンの削減目指す

2025年 5月 1日 12:00

 キリンビールは4月23日から、果実のフードロス削減を目指すプロジェクトを強化した。オイシックス・ラ・大地と、産直サイト運営のビビッドガーデンとの協働を開始し、規格外果実の調達で連携する。年内にキリンが規格外果実を使用したチューハイを、オイシックス・ラ大地がミールキットをそれぞれ発売。ビビッドガーデンはイベントや特集ページを通じて情報を発信していく。2027年に規格外果実について年間250トンを削減し、1200万人の顧客の参加を目指す。

 プロジェクトは「モッタイナイ!をおいしい!に。プロジェクト」。昨年5月にキリンビールで発足した「氷結Ⓡmottainaiプロジェクト」を進化した。これまでチューハイ「氷結」ブランドで、規格外の梨「浜なし」や柑橘「ぽんかん」などを使用してそれぞれ商品化。当初目標を上回る販売実績となるなど好調だったが、1社では規格外果実の探索・調達に限界があると判断した。

 同プロジェクトにおける企業の参画は初めてで、今後参画企業を増やす。共通のロゴマークを掲示して規格外品や規格外品を使用した商品の認知度を高め、消費者の選択肢を広げる。「近い志を持つ企業と協業し、社会全体を巻き込む取り組みへと推進する」(キリンビール)とした。

 キリンビールは年内に、「氷結」ブランドで規格外果実を使用した新商品を発売する。2社の生産者ネットワークを活かして、規格外果実を調達し商品化する。規格外果実であっても適正価格で調達することで、生産者支援につなげる。

 オイシックス・ラ・大地は年内に、規格外果実を使用したミールキットを発売する。主力商品で顧客にとって身近な商品となっていることから、食卓を囲む家族全員でプロジェクトを体験することを期待する。規格外果実を使用した「氷結」の新商品販売とタイミングと合わせることで、食卓の楽しさの演出も検討したい考え。

 ビビッドガーデンは4月24日から2日間、ポップアップ出店の実店舗で規格外果物や野菜を販売した(4面に関連記事)。夏頃には産地ツアーを企画する。ECサイトでは特別サイトを立ち上げ購買を促すほか、食品ロスについて考えるきっかけ作りを目的としたコミュニティサイトも立ち上げた。
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