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通販と店の比率半々目指す【𠮷川正社長に聞く ロフテーの現状と今後㊦】 毎日使う枕の重要性を啓もう
エアウィーヴ
ロフテー
通販と店の比率半々目指す【𠮷川正社長に聞く ロフテーの現状と今後㊦】 毎日使う枕の重要性を啓もう
2023年01月26日 09:38
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2023年01月26日 09:38
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前号に引き続き、寝具メーカーのエアウィーヴの子会社であるロフテーの〓川正社長に、通販における自社ブランドの展開戦略について聞いた。
――実店舗とECの相互利用を促す施策について。
「次のフェーズに入る中で考えているのが、デジタルでの(頸椎のカーブなどの)計測。今は来店の際に計測しているが、それをもう少しデジタル化できないかということ。例えばアプリにして自宅で身体にスマホをかざせば計測でき、買うべきサイズが分かるなど。実際にスタッフが計測することと同じことができるので、号数(枕の高さ)が分かれば、あとは素材の感触だけ特定してもらうとほぼほぼEC上でも商品の特定ができるようになってくる。
また、デジタル計測で得たデータが本当にフィットするのか、自分の身体に確実に合うかどうかを検証するために興味を持って来店されるきっかけになるかもしれない。ECと実店舗の相互送客についてはもっと積極的にやらなくてはいけないところ」
――枕の買い替え頻度について。
「身体の部位で一番重たいのは頭であり、それを支える枕はどうしてもへたりが早い。おおよそ2年使ったらベースがへたってしまうので、それから中の材料を足してもあまり効果がない。できれば2年をめどに買い替えすることを促すアナウンスも行っている。2年経てば自身の体型も体のコンディションも変わっていると思う。同じものを継続して買う場合もあれば、新しい形状に変えるケースもあると思うので、そこ(買い替え)に目を向ける啓もうをもっと行いたい。
新聞広告の通販でも、『枕に寿命があることをご存じですか』といった文言を入れているが、そこに反応する顧客は非常に多い。洋服はシーズンやトレンドが変われば買い替えるという発想があるが、寝具に関してはおそらくほとんどが自分の枕を何年使っているかも分からない状態だと思う。
今は寝具への関心度が高まっている時代なので、使っている枕の質や体に合っているかどうかなどの意識がもっと高まってもらえれば。枕は毎日使うものなので、その日のコンディションにも関係する。たかが枕だがされど枕。もっとその重要性を見つめてもらいたい」
――昨今の原材料価格高騰の影響については。
「原価はもちろん上がっている。特に石油製品はどうしても高騰している。今期の5月に8%程度の価格改定をしたが、今のところそれによっての購買行動への影響は起きていないと思う。色々な分野で上がっているので今後も原価が上がることはあるが、当面は価格改定の予定はない。
また、価格改定ということではなく、常に質の高いものを追求するのはこれまでもこれからも変わらない。例えば、SDGsの観点からリサイクルやリユースにも舵を切り始めた。羽毛や羽、ウレタンなどはこれまで素材として持っていたが、2年前にやめている。これらの素材は洗って再利用することができなくもないが、非常に使いにくくなる。今は洗濯機でも洗えるような素材に限定している。売り上げを上げるというよりは、企業としての社会的責任を果たすという考え方。おそらくコストは上がるが、姿勢だけを見せても意味がないので実際の取り組みとしてやるべきだ」
――今後の通販での目標は。
「実店舗とそれ以外の非対面(通販)の売り上げをできれば半々ずつの割合にしたい。数年で行きつける目標値ではないが、やはり、顧客行動が変わっていく中で通販への購買行動はもっと加速していくはず。そこにアジャストできる企業になっていかなくてはならない。
また、デジタル化はあらゆる業務の中で進めなくてはいけないもの。非対面販売において、特にデジタル計測などは重要なポイントとなる。加えて、商品についてもより分かりやすく選びやすいもの、クオリティーも担保したものを提供したい。とにかく、実店舗とECの連携連動が重要なので、顧客本位のサービスをもっと全体的に高めることが必要だ」
――今年の寝具市場の展望について。
「2極化している状態はさらに進んでいくと思う。そのため、ブランドとして確立しているかどうかが明暗を分けていくだろう。実店舗でも完全に絞り込みが始まっていると思うので、中途半端な商品は受け入れてもらえない。価格だけの話ではなく、本物であることがますます求められるようになっていくのでは。単純に見た目だけでなく、品質など色々なものが担保されていることだ。ブランドはこういったことが強く求められる時代だと思う」(おわり)
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「次のフェーズに入る中で考えているのが、デジタルでの(頸椎のカーブなどの)計測。今は来店の際に計測しているが、それをもう少しデジタル化できないかということ。例えばアプリにして自宅で身体にスマホをかざせば計測でき、買うべきサイズが分かるなど。実際にスタッフが計測することと同じことができるので、号数(枕の高さ)が分かれば、あとは素材の感触だけ特定してもらうとほぼほぼEC上でも商品の特定ができるようになってくる。
また、デジタル計測で得たデータが本当にフィットするのか、自分の身体に確実に合うかどうかを検証するために興味を持って来店されるきっかけになるかもしれない。ECと実店舗の相互送客についてはもっと積極的にやらなくてはいけないところ」
――枕の買い替え頻度について。
「身体の部位で一番重たいのは頭であり、それを支える枕はどうしてもへたりが早い。おおよそ2年使ったらベースがへたってしまうので、それから中の材料を足してもあまり効果がない。できれば2年をめどに買い替えすることを促すアナウンスも行っている。2年経てば自身の体型も体のコンディションも変わっていると思う。同じものを継続して買う場合もあれば、新しい形状に変えるケースもあると思うので、そこ(買い替え)に目を向ける啓もうをもっと行いたい。
新聞広告の通販でも、『枕に寿命があることをご存じですか』といった文言を入れているが、そこに反応する顧客は非常に多い。洋服はシーズンやトレンドが変われば買い替えるという発想があるが、寝具に関してはおそらくほとんどが自分の枕を何年使っているかも分からない状態だと思う。
今は寝具への関心度が高まっている時代なので、使っている枕の質や体に合っているかどうかなどの意識がもっと高まってもらえれば。枕は毎日使うものなので、その日のコンディションにも関係する。たかが枕だがされど枕。もっとその重要性を見つめてもらいたい」
――昨今の原材料価格高騰の影響については。
「原価はもちろん上がっている。特に石油製品はどうしても高騰している。今期の5月に8%程度の価格改定をしたが、今のところそれによっての購買行動への影響は起きていないと思う。色々な分野で上がっているので今後も原価が上がることはあるが、当面は価格改定の予定はない。
また、価格改定ということではなく、常に質の高いものを追求するのはこれまでもこれからも変わらない。例えば、SDGsの観点からリサイクルやリユースにも舵を切り始めた。羽毛や羽、ウレタンなどはこれまで素材として持っていたが、2年前にやめている。これらの素材は洗って再利用することができなくもないが、非常に使いにくくなる。今は洗濯機でも洗えるような素材に限定している。売り上げを上げるというよりは、企業としての社会的責任を果たすという考え方。おそらくコストは上がるが、姿勢だけを見せても意味がないので実際の取り組みとしてやるべきだ」
――今後の通販での目標は。
「実店舗とそれ以外の非対面(通販)の売り上げをできれば半々ずつの割合にしたい。数年で行きつける目標値ではないが、やはり、顧客行動が変わっていく中で通販への購買行動はもっと加速していくはず。そこにアジャストできる企業になっていかなくてはならない。
また、デジタル化はあらゆる業務の中で進めなくてはいけないもの。非対面販売において、特にデジタル計測などは重要なポイントとなる。加えて、商品についてもより分かりやすく選びやすいもの、クオリティーも担保したものを提供したい。とにかく、実店舗とECの連携連動が重要なので、顧客本位のサービスをもっと全体的に高めることが必要だ」
――今年の寝具市場の展望について。
「2極化している状態はさらに進んでいくと思う。そのため、ブランドとして確立しているかどうかが明暗を分けていくだろう。実店舗でも完全に絞り込みが始まっていると思うので、中途半端な商品は受け入れてもらえない。価格だけの話ではなく、本物であることがますます求められるようになっていくのでは。単純に見た目だけでなく、品質など色々なものが担保されていることだ。ブランドはこういったことが強く求められる時代だと思う」(おわり)