イオンのおせちがECで先行予約販売開始、約160アイテム展開

2025年08月06日 15:02

2025年08月06日 15:02

 イオンは8月1日、通販サイトでおせちの予約販売を開始した。グループで160品を取り扱う。このうち全国販売するプライベートブランド「イオントップバリュ」のおせちではチルド温度帯で配送する商品を1アイテム増やした。冷凍品の課題になっていた解凍ムラや冷蔵庫スペース確保の負担を軽減し、顧客の利便性や満足度の向上につなげる。全体でおせちの販売目標は前年比で15%増を計画、なかでも「イオントップバリュ」の商品は同20%増を見込む。

 イオンの店頭に置くおせちを紹介するカタログには約100アイテムを掲載し、9月1日から受注を開始する。8月1日から通販サイト「イオンショップ」で予約を開始した。約75アイテムが予約限定商品となる。

 予約販売は昨年より1日早めた。これにより夏の帰省で家族が集まるタイミングに年末年始のおせちの相談を促すことで需要を早期に獲得する。

0806145858_6892ef22724fc.jpg おせちのうち、「イオントップバリュ」として展開するおせちは12アイテム。主力のおせちは75品目をラインアップした「饗宴」(本体価格1万9800円)。昨年のものから和の食材を中心に2品目増やし、メニュー数は過去最多とした。和洋中のメニューで構成し、子どもから高齢者まで家族全員で楽しめるようにしたという。4~5人前で総重量は約3kg。家族や親戚が集まるシーンに合致したサイズ感でおもてなし需要にも対応する。生そば4食をセットする。

 同商品はチルドの温度帯で配送。「解凍のタイミングが合わず解凍されていないおかずがあった」「食感が解凍品特有でおいしくない」などの声を受けて配送を見直したという。冷凍で保管し、流通過程で一定の温度帯で長時間解凍し、商品到着後にいつでも食べられる状態で配達する。食感を維持し未解凍部分が発生するリスクの回避につなげる。

 なお、チルド配送を行うのはトップバリュで扱う12アイテム中11アイテム。今回「饗宴」を追加し、昨年から1アイテム増やした。

 昨年人気だった三段重「慶」(本体価格は1万円)は海老艶煮や数の子、かまぼこはトップバリュのオリジナル食材を使用。コストパフォーマンスの良さを実感できるとし高い顧客満足度を期待する。今回、容器サイズを小さくし、物流コストの増加に対応した。トラックの積載効率が1.3倍となりCO2排出量を5.4%削減する。一方で内容量は小さくなるが、メニュー数やボリューム感は前年並み維持。あしらいに使用していた食材を一部廃止したことに加えて、和食中心の食材の一部で調理法や調達先などを見直しグレードアップアした。

 昨年のおせちの売上高は全体が前年比5%増だった。トップバリュでは同18%増と2桁伸長だった。昨年8月1日から9月1日までのおせちの予約が前年の3倍に伸びており、おせちの予約が早期化する傾向にあるという。

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