全日空商事では、自社通販サイトの「A-style」などによるEC事業について、今上半期(4~9月)はANAオリジナルやグルメ、ANAセレクションなどのカテゴリーが好調に推移した。
まず、ANAオリジナルについては新規商品の1つとしてパイロットやCAの制服をモチーフにしたユニフォームコレクションをはじめ、キャラクターとのコラボレーション商品が好調で、「サンリオ」や大阪関西万博の「ミャクミャク」との雑貨がヒットした。
また、周年記念で発売した「ボーイング777(通称トリプルセブン)」の30周年就航企画では、男性情報誌「Begin(ビギン)」との共同でアパレルブランドの「チャンピオン」とのコラボ商品を発売。同ブランドとは初のコラボ商品となり、トリプルセブンのロゴを使った半袖Tシャツやスウェットシャツなどを、ビギンのウェブ上やANAの公式インスタグラムのライブ配信で紹介していった。
新商品以外では2022年に発売したフロントオープンキャリーが根強い人気となっている。A-style人気商品ランキングで殿堂入りとなっているもので、今上半期では総合で2位となり、商品ページではアワード受賞のアイコンも使って訴求。ANAグループで運営する仮想モール「ANA Mall」での出店店舗においても、そのアイコンの効果に加えて、その機能性を評価する顧客レビューが多く投稿されたことから、新規の顧客獲得へとつながったようだ。
グルメに関しては、競合となりやすいふるさと納税が今年度の制度改正で駆け込み需要が起きている中で、前年比で売上げを増加させることができた。とりわけ、第1四半期では市場全体で価格高騰が進む米について、マイルで購入するという動きが加速。今年の新米は例年とは異なる価格交渉の中、1カ月遅れの9月発売となったが、市場価格に近いレンジを維持しながら、マイルでも購入できるというお得感の演出で、販売が好調だった。
また、グルメのオリジナル商品では、機内提供のビーフコンソメスープをベースにしたカップラーメンを4月に発売(画像)。付属のトリュフフレーバーオイルを使うことで味の変化も楽しめるというもの。発売と同時に「X」に投稿したところ、数日間で3000件以上の「いいね」を獲得するほど話題性が高く、新規顧客を呼び込むきっかけとなった。派生商品として6月下旬には「米沢牛すじ×ビーフコンソメ餃子」(冷凍)も発売。焼き方の動画もアップするなど販促を強化しており、ビーフコンソメを1つのシリーズとして横展開している。
さらに、コロナ禍当時に旅行気分をグルメから味わえるという内容でスタートした「機内食シリーズ」については、1商品だけで短期間に数百万円規模の売り上げを獲得するなど現在も人気を維持している。
従来から同社ではグルメの中でも肉や海鮮商品を主力としてきたが、ふるさと納税のような競合市場が出ている中で、改めて路線をシフト。独自性で訴求できるオリジナル商品を新たな成長分野と位置付けていき、機内サービスとも連動した内容のシリーズ化でグルメ商品企画を積極化している。
そのほか、マイル交換対象の商品群である「ANAセレクション」について、前年度は24年3月末のマイル有効期限直前に駆け込み消費の反動減を受けたが、今上期は大きく回復。
ANA公式サイトの「ANA SKY WEB」でマイルの消費先として、少額からでも使えるサービスとしてANAセレクションを掲載していたこともあり、そこからの流入が前年比で70%増加。その内、新規顧客は同30%増となるなど、再びマイルによる旅券以外の商品購入の動きが活発化している。
それを受けて同社でもこれまではマイル交換設定が5000マイル刻みだったが、7月から1000マイル刻みに変更。これによって商品バリエーションが増え、顧客の選択肢も広がり、より使い勝手が良くなったことも好影響を与えているとした。
なお、下半期については主力商材であるカレンダー、お節、ボジョレーを強化しながら、新商品での顧客獲得も図っている。注目商材としては、10月に発売したオリジナルジャパニーズウイスキー「蒼翼」が、1万5000円と比較的高額ながらも、希少性での訴求が響き、発売から4日間で完売。シリーズの第2弾商品とはなるが、第1弾商品とはまた違った顧客層も開拓。これまでA-styleを利用していなかったANAのプレミアム会員を大きく獲得できたという。今後は横展開を図り、更なるシリーズ化も視野に入れる。
ファッション関連では、横浜の老舗レースブランド「近沢レース店」とのコラボ商品でハンカチなどを発売。シーズン商品などの人気が高かったブランドでもあり、インスタライブでも取り上げて訴求したところ、複数のアイテムで完売となるほど盛況だった。
全日空商事では、自社通販サイトの「A-style」などによるEC事業について、今上半期(4~9月)はANAオリジナルやグルメ、ANAセレクションなどのカテゴリーが好調に推移した。
まず、ANAオリジナルについては新規商品の1つとしてパイロットやCAの制服をモチーフにしたユニフォームコレクションをはじめ、キャラクターとのコラボレーション商品が好調で、「サンリオ」や大阪関西万博の「ミャクミャク」との雑貨がヒットした。
また、グルメのオリジナル商品では、機内提供のビーフコンソメスープをベースにしたカップラーメンを4月に発売(画像)。付属のトリュフフレーバーオイルを使うことで味の変化も楽しめるというもの。発売と同時に「X」に投稿したところ、数日間で3000件以上の「いいね」を獲得するほど話題性が高く、新規顧客を呼び込むきっかけとなった。派生商品として6月下旬には「米沢牛すじ×ビーフコンソメ餃子」(冷凍)も発売。焼き方の動画もアップするなど販促を強化しており、ビーフコンソメを1つのシリーズとして横展開している。
また、周年記念で発売した「ボーイング777(通称トリプルセブン)」の30周年就航企画では、男性情報誌「Begin(ビギン)」との共同でアパレルブランドの「チャンピオン」とのコラボ商品を発売。同ブランドとは初のコラボ商品となり、トリプルセブンのロゴを使った半袖Tシャツやスウェットシャツなどを、ビギンのウェブ上やANAの公式インスタグラムのライブ配信で紹介していった。
新商品以外では2022年に発売したフロントオープンキャリーが根強い人気となっている。A-style人気商品ランキングで殿堂入りとなっているもので、今上半期では総合で2位となり、商品ページではアワード受賞のアイコンも使って訴求。ANAグループで運営する仮想モール「ANA Mall」での出店店舗においても、そのアイコンの効果に加えて、その機能性を評価する顧客レビューが多く投稿されたことから、新規の顧客獲得へとつながったようだ。
グルメに関しては、競合となりやすいふるさと納税が今年度の制度改正で駆け込み需要が起きている中で、前年比で売上げを増加させることができた。とりわけ、第1四半期では市場全体で価格高騰が進む米について、マイルで購入するという動きが加速。今年の新米は例年とは異なる価格交渉の中、1カ月遅れの9月発売となったが、市場価格に近いレンジを維持しながら、マイルでも購入できるというお得感の演出で、販売が好調だった。
さらに、コロナ禍当時に旅行気分をグルメから味わえるという内容でスタートした「機内食シリーズ」については、1商品だけで短期間に数百万円規模の売り上げを獲得するなど現在も人気を維持している。
従来から同社ではグルメの中でも肉や海鮮商品を主力としてきたが、ふるさと納税のような競合市場が出ている中で、改めて路線をシフト。独自性で訴求できるオリジナル商品を新たな成長分野と位置付けていき、機内サービスとも連動した内容のシリーズ化でグルメ商品企画を積極化している。
そのほか、マイル交換対象の商品群である「ANAセレクション」について、前年度は24年3月末のマイル有効期限直前に駆け込み消費の反動減を受けたが、今上期は大きく回復。
ANA公式サイトの「ANA SKY WEB」でマイルの消費先として、少額からでも使えるサービスとしてANAセレクションを掲載していたこともあり、そこからの流入が前年比で70%増加。その内、新規顧客は同30%増となるなど、再びマイルによる旅券以外の商品購入の動きが活発化している。
それを受けて同社でもこれまではマイル交換設定が5000マイル刻みだったが、7月から1000マイル刻みに変更。これによって商品バリエーションが増え、顧客の選択肢も広がり、より使い勝手が良くなったことも好影響を与えているとした。
なお、下半期については主力商材であるカレンダー、お節、ボジョレーを強化しながら、新商品での顧客獲得も図っている。注目商材としては、10月に発売したオリジナルジャパニーズウイスキー「蒼翼」が、1万5000円と比較的高額ながらも、希少性での訴求が響き、発売から4日間で完売。シリーズの第2弾商品とはなるが、第1弾商品とはまた違った顧客層も開拓。これまでA-styleを利用していなかったANAのプレミアム会員を大きく獲得できたという。今後は横展開を図り、更なるシリーズ化も視野に入れる。
ファッション関連では、横浜の老舗レースブランド「近沢レース店」とのコラボ商品でハンカチなどを発売。シーズン商品などの人気が高かったブランドでもあり、インスタライブでも取り上げて訴求したところ、複数のアイテムで完売となるほど盛況だった。