ハルメクホールディングスは、ハルメクの物販(通販)事業について、総合通販型から専門通販型に移行して成長力の回復に努めるほか、利益貢献が少ない低価格品を減らし、上質な高価格品を拡充することで収益性を高める。また、百貨店内への出店を拡大して新規客の獲得とファン化を図る。
通販・EC市場は総合通販企業の苦戦が顕著な一方で専門通販が成長をけん引していることから、ハルメクも総合通販型からの脱却を急ぐ。
競争力の高いハルメクのインナー、コスメのカテゴリーを強化し、専門通販型としてそれぞれのコンセプトやこだわり、世界観を訴求することで飛躍的な成長につなげる考え。
インナーについては、「健康サポートインナー」など他社にはない商品が好評で、今上期(4~9月)のインナー売り上げは前年同期比9・6%増の約13億7000万円に拡大。過去5年の年平均成長率も19%と高い。
コスメは前期がやや苦戦したものの、今上期の売り上げが前年同期比4・5%増の約16億1000万円と再び成長路線に乗った。
主力のファッション商材は、新聞広告で新客獲得に向けた買いやすい価格帯のエントリーアイテムが増え、購入者にカタログを送っても2回目購入につながらないケースが目立ち、今上期不振の要因となった。
一方で既存顧客は金融資産の多いユーザーが一定数を占めており、「シニアのニーズと当社の商品にギャップがあるのでは」(宮澤孝夫社長)とし、今後は物販事業の成長エンジンとして顧客数だけでなく顧客単価も重視。上質で高単価な商品やサービスを増やすことで顧客単価アップを目指すのに加え、地方の百貨店が相次いで閉館する中、「市場開拓のチャンスもある」(同)とする。
9月10日発行のカタログでは、ハルメクオリジナルの「ピュアカシミヤステンカラーコート」(税込14万9990円)や、ハルメク監修の「ベビーパールネックレス・ロング」(同14万8000円)を投入して好評だったことから、高価格品、高付加価値品の比率を高めていく。
実店舗展開は、8月に伊勢丹立川店(東京都立川市)、9月に山形屋(鹿児島市)と遠鉄百貨店(浜松市)の3店舗を新設し、9月末時点で14都道府県に22店舗体制とした。店舗数を増やすことで、今上期の店舗売り上げは前年同期比27・7%増の12億9000万円、店舗での新規顧客数は前年同期比4000人増の2万1000人と順調に伸ばしている。
上期は減収増益
ハルメクホールディングスの今中間期の連結業績は、売上高が前年同期比0・8%減の167億7900万円、営業利益は同66・9%増の6億8900万円、中間利益は同61・9%増の4億3600万円だった。
ハルメクの物販は前年同期比2・2%増の105億6800万円と順調に伸ばしたものの、子会社のハルメク・アルファで展開する「ことせ」の物販が前年下期に新規顧客獲得のための広告投資を抑制したことでカタログ送付先が減少し、売上高が同15・9%減の33億9700万円と苦戦したことなどから、全体では微減だった。
営業利益はファッションの不調や実店舗出店によるコスト増などがあったものの、雑誌「ハルメク」の値上げ効果や、ことせ物販の収益性回復、先行投資事業の赤字幅縮小、前年度に発生したシステム除却損がなくなったことなどが奏功した。
ハルメクホールディングスは、ハルメクの物販(通販)事業について、総合通販型から専門通販型に移行して成長力の回復に努めるほか、利益貢献が少ない低価格品を減らし、上質な高価格品を拡充することで収益性を高める。また、百貨店内への出店を拡大して新規客の獲得とファン化を図る。
通販・EC市場は総合通販企業の苦戦が顕著な一方で専門通販が成長をけん引していることから、ハルメクも総合通販型からの脱却を急ぐ。
競争力の高いハルメクのインナー、コスメのカテゴリーを強化し、専門通販型としてそれぞれのコンセプトやこだわり、世界観を訴求することで飛躍的な成長につなげる考え。
インナーについては、「健康サポートインナー」など他社にはない商品が好評で、今上期(4~9月)のインナー売り上げは前年同期比9・6%増の約13億7000万円に拡大。過去5年の年平均成長率も19%と高い。
コスメは前期がやや苦戦したものの、今上期の売り上げが前年同期比4・5%増の約16億1000万円と再び成長路線に乗った。
主力のファッション商材は、新聞広告で新客獲得に向けた買いやすい価格帯のエントリーアイテムが増え、購入者にカタログを送っても2回目購入につながらないケースが目立ち、今上期不振の要因となった。
一方で既存顧客は金融資産の多いユーザーが一定数を占めており、「シニアのニーズと当社の商品にギャップがあるのでは」(宮澤孝夫社長)とし、今後は物販事業の成長エンジンとして顧客数だけでなく顧客単価も重視。上質で高単価な商品やサービスを増やすことで顧客単価アップを目指すのに加え、地方の百貨店が相次いで閉館する中、「市場開拓のチャンスもある」(同)とする。
9月10日発行のカタログでは、ハルメクオリジナルの「ピュアカシミヤステンカラーコート」(税込14万9990円)や、ハルメク監修の「ベビーパールネックレス・ロング」(同14万8000円)を投入して好評だったことから、高価格品、高付加価値品の比率を高めていく。
実店舗展開は、8月に伊勢丹立川店(東京都立川市)、9月に山形屋(鹿児島市)と遠鉄百貨店(浜松市)の3店舗を新設し、9月末時点で14都道府県に22店舗体制とした。店舗数を増やすことで、今上期の店舗売り上げは前年同期比27・7%増の12億9000万円、店舗での新規顧客数は前年同期比4000人増の2万1000人と順調に伸ばしている。
上期は減収増益
ハルメクホールディングスの今中間期の連結業績は、売上高が前年同期比0・8%減の167億7900万円、営業利益は同66・9%増の6億8900万円、中間利益は同61・9%増の4億3600万円だった。
ハルメクの物販は前年同期比2・2%増の105億6800万円と順調に伸ばしたものの、子会社のハルメク・アルファで展開する「ことせ」の物販が前年下期に新規顧客獲得のための広告投資を抑制したことでカタログ送付先が減少し、売上高が同15・9%減の33億9700万円と苦戦したことなどから、全体では微減だった。
営業利益はファッションの不調や実店舗出店によるコスト増などがあったものの、雑誌「ハルメク」の値上げ効果や、ことせ物販の収益性回復、先行投資事業の赤字幅縮小、前年度に発生したシステム除却損がなくなったことなどが奏功した。