ヤマトと国分が地域支援で連携協定、小売・飲食店向け通販でも協力

2026年01月21日 17:26

2026年01月21日 17:26

 ヤマトホールディングスは1月15日、食品卸大手の国分グループ本社(同)と連携協定を結んだ。互いの物流・商流を連携させることで各地域の産品の流通を促し、両社の売り上げ拡大につなげる狙い。


0121174911_69709307aaa73.jpg 連携の具体策としては各地域で持つ互いの商流・物流ネットワークを活かして各地域の生産者が作った伝統野菜や名産品などを少量でも全国の小売・外食事業者へネット販売できるようにする。両社では小売事業者向け卸販売通販サイト「国分ネット卸」や飲食業向けの食材などの仕入通販サイト「ヤマトフードマーケット」を運営しているが、「こうした仕組み(サイト)は我々だけではなかなかブレークスルーできないなと感じていた。こうした部分でも(国分と)連携していきたい」(ヤマトHDの長尾裕社長)とし、両社の連携で販売する商材の拡充などこれらBtoB通販サイトを強化するほか、新たに両社で通販サイトを共同開設する取り組みなども視野に入れているという。

 また、ヤマト運輸の各地域の営業拠点を活用。国分の物流拠点から食品や生活必需品を同拠点に運び、地域住民に同拠点内で商品を販売したり、ヤマト運輸が移動販売を行うなど買い物困難地域での物品販売を協力して行うほか、地域の生産者が生産した生鮮品や加工食品などを自ら持ち込めるようにしたり、ヤマトの配送員が集荷して、集配車が出払った換算時間帯などを活用してそれら産品を拠点内の冷蔵庫・冷凍庫で保管したり、簡易な仕分けや包装などの物流加工を請け負い、産地での労働力不足に対応する。

 加えて、国内最大の青果卸売市場である大田市場近くでJR貨物の東京貨物ターミナル駅構内に立地するヤマト運輸の大型物流拠点「東京第一クールロジセンター」内の一部を国分が賃借して青果のカットや包装などの加工や水産品の仕分け・加工・梱包などを行う青果用流通加工施設を今春以降にも設立、各地域で生産された農産品などを首都圏の小売企業や消費者へ供給していきたい考え。

 このほか、ヤマトのフレイター(貨物専用航空機)やベリー(旅客機床下)など航空機を使って各地域の産品の輸送にも着手。これまでは少量かつ消費期限が短いなどの理由で流通させることができなかった地域の産品を東京や大阪などの大都市圏および海外へ鮮度の高い状態で輸送、地方の生産者の販路拡大を支援する。

 今回の両社の提携の目的について、ヤマトHDの長尾社長は「今後もサービスを安定的に提供していく上で、すべての営業拠点が宅急便だけのサービス提供で経済的に成り立つかというと、もうそういう状況ではない。地域のお客様や事業者が欲していることのうち、我々がやれることを提供していくことが、今後の宅急便の一つのビジネスモデルになる。これまではでき上がった荷物を運ぶだけだったが、商流に長けた国分との共創で運ぶだけでなく新たな付加価値を創造したい」、国分の國分晃社長は「当社の商品流通に関する知見や地域ネットワークとヤマトの日本全国を網羅する強固な物流インフラを掛け合わせることでサプライチェーン全体を強靭化して地域社会に新たな価値を提供したい」とした。

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