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ソフトバンク ペイパルと合弁会社、7月から店舗向け決済

2012年 5月17日 10:17

 ソフトバンクは5月9日、米ペイパルと合弁会社を設立すると発表した。両社が50%ずつ出資。新会社の社長にはソフトバンクモバイルの喜多埜裕明取締役常務執行役員が就任する。スマートフォンでのクレジットカード決済を可能とする、小売店向けサービスを展開する予定。オンラインに関しては「ヤフー!ショッピング」でのペイパル決済も視野に入れているようだ。



 インターネット専用の決済サービス「ペイパル」を提供する米ペイパルは、子会社として「ペイパルジャパン」を設立し、2010年に日本に本格進出。商品を購入する際にクレジットカード番号を入力する必要がないなど、セキュリティーの高さが特徴となる。世界各国で利用されており、海外でのネット販売を考える事業者が導入するケースが多かった。

 新会社の名称も「ペイパルジャパン」となる。従来のペイパルジャパンは新会社に統合される予定だ。将来的には上場を目指す。

 店舗向けの新サービスは7月から本格展開を開始する。1200円のアダプターをスマートフォンのイヤホンジャックに差すことで、カード決済を可能にするというもの。日本の中小小売店の場合、高額な決済手数料や、実際に代金が振り込まれるまで時間がかかることなどがネックとなり、カード決済の導入が遅れていた。新サービスはアダプターを購入するだけでカード決済が可能となる。オンライン決済については、サイトごとにカード情報を登録しなくてすむ利便性などをアピールする。

 同日開催された記者会見で、ソフトバンクの孫正義社長は「『財布を持つのは格好悪い』という時代がくるのではないか。その中で業界標準のポジションを築きたい」と抱負を語った。また、「おサイフケータイ」との競合については「(おサイフケータイは)少額決済に限られるなど使い勝手が悪い。新サービスは消費者にとっては支払いの幅が広がるし、店舗にとっても安価にカード決済が導入できるため、非常に有用だ」と話した。



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