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消費者庁 クレカの「例外条件」で措置命令、ポイント還元の表示で注意喚起

2019年 7月12日 13:20

 消費者庁は7月8日、エムアイカードに対し、景品表示法に基づく措置命令を下した。クレジットカード(クレカ)のポイント還元率の「例外条件」をめぐるもの。同日、百貨店等の提携クレジットカードの表示に対する注意喚起も行った。「今回は対象をクレジットカードに絞ったが、通販などで付与されるポイントも考え方は同じ」(消費者庁)としている。

 エムアイカードは、三越伊勢丹ホールディングスの100%子会社。クレジットカード「エムアイカードプラスゴールド」を発行している。

 消費者庁によると、昨年4月から6月にかけて、「三越伊勢丹グループ百貨店での利用で初年度8%ポイントが貯まります」などと表示。あたかも初年度は利用額の8%分のポイントが付与されるかのように示す表示を行っていたという。実際は、食料品等は3000円未満の購入は1%分のポイントしか付与されないなど、「例外条件」があった。

 ただ、こうした「打消し表示」は、8%のポイント還元を強調するページとは別のウェブページに記載。表示から離れた場所に小さく表示されたハイパーリンクをクリックしなければ表示されないものだった。リンク先で「例外条件」を示していたが、消費者が受ける認識を打ち消すものではないとして、景表法の優良誤認と判断した。

 また、昨年4月から6月末にかけて、「2018年6月30日まで」「ご入会特典 新規入会で三越伊勢丹グループ百貨店でのご利用で初年度8%ポイントが貯まります」などと表示していた。だが、実際は4月以降、継続して特典の適用を受けることができたとして有利誤認と判断した。

 処分に合わせ、消費者庁は、百貨店等の提携クレジットカードの広告表示について注意喚起した。

 高還元率のポイント付与を強調する広告表示が多く見受けられるものの、「一定額未満の商品のポイント還元率が低い」「食料品、レストラン・喫茶についてはポイント還元率が低い」などの「例外条件」が存在するケースがあると指摘。これら「例外条件」を明瞭に表示しないときは、消費者の適正な選択を歪めるおそれがあるとして、消費者が確実に認識できるよう表示適正化を求めた。

 通販における商品購入でもポイント還元に「例外条件」を示すケースは少なくない。過度な強調は、景表法違反を指摘される可能性がある。

 
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