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高島屋 【高島屋 通販事業の現状と戦略㊤】 店頭からのEC送客強化、歳暮で玉川店にEC紹介ブース、レシートでの告知も

2019年11月21日 13:30

 高島屋の今上期(3~8月)における主力通販サイト「高島屋オンラインストア」の売上高は前年同期比約11%増で、子会社のセレクトスクエアが運営する衣料品通販サイト「高島屋ファッションスクエア」を含めたグループのネットビジネス全体の売上高は同約8%増の76億円と順調に推移した。

 「高島屋オンラインストア」はギフト商材に強みを持つが、上期は総合モールがギフト領域を意識したサイト作りを強化し、母の日商戦などでテレビCMを活用したプロモーションを活発化したことで影響を受け、上期の前半は苦戦。2桁成長を続けていた母の日と父の日商戦の伸び率が鈍化した。

 上期の後半は一大商戦である中元の売り上げが約10%増とほぼ計画通りに着地したものの、前半の成長率低下で計画値には若干届かなかった。

 上期のECチャネルは新客開拓に加え、既存客のリピート化と定着化に力を注ぎ、コンバージョン率が上昇したという。

 例えば、「高島屋オンラインストア」内でポップアップ表示の出し分けツールを活用した。具体的には、サイト閲覧者に対して10月頃であれば、おせちを訴求するポップアップ画面を表示する取り組みは以前から行っていたが、今上期は商品の購入完了時にポップアップ画面を表示し、ギフトを利用したユーザーには食料品など自宅使いのアイテムを打ち出すなど、別の切り口で取り扱いアイテムを訴求した結果、次の購入につながった。

 総合モールは今後もギフトを強化すると見られるため、MD面では花と老舗商品のセットなど、高島屋ならではの提案を増やすのに加え、商品のストーリーを語る部分でも差別化を図る。バイヤーによる商品の紹介や、購入者のレビューを蓄積し、「ストーリーとレビューの2軸で商品を語っていくことが大事になる」(西名香織EC事業部事業部長)としている。

 下期については、歳暮商戦で百貨店店頭からECへの送客を強化する。店頭もギフトセンターが混雑すると利用者を待たせてしまい、満足度の低下につながるため、トライアルとして玉川店に専用のブースを構え、オンラインストアの紹介とサイトの操作方法を説明するほか、自宅で操作方法が分からなくなったときの手助けとなる使い方動画も作成する。

 EC利用者からも操作に関する問い合わせが多いことから、当該動画は店頭だけでなく、オンラインストアでも操作ガイドとして活用していく。

 また、実店舗で発行するレシートにオンラインストアの紹介や告知を行う取り組みも下期中に始める。例えば、バレンタイン商戦では同イベントの大型催事がない郊外店で実施し、オンラインストアに送客することを検討している。

 インフラ面では、ECの主力カテゴリーに育っているコスメについては、横浜店と大阪店の店頭から商品を出荷しているが、受注量の増加に伴ってピッキングの作業負荷が増えていたため、負担を減らすシステムを開発した。従来は1注文ごとに配送伝票を見ながらピッキングを行う必要があったが、システムを改修して配送伝票とは別にピッキングシートを発行。全体の受注状況を把握して効率的にピッキングできるようにした。

 加えて、配送伝票の発行頻度も増やして出荷のリードタイム短縮につなげる。横浜店では今年8月、大阪店も10月にシステム改修を実施しており、今後はオペレーションの改善を進めて配送リードタイムを数日程度縮めたい意向だ。また、同システムはカテゴリーの汎用性を持たせており、今後は食料品にも適用させたい考え。

 コスメは消費増税前の駆け込み需要、まとめ買い需要もあって店頭も伸びたが、オンラインストアでは9月単月で前年同月比106%増と急伸した。

 一方でMD面は、これまではオンラインストアへの掲載商品数を増やしてきたが、今期からは効率化の側面と、サイトを見やすく、商品を選びやすくするために取り扱い商品数を絞ってきており、高島屋らしい商材の比率を高めているという。(つづく)

 
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