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【aCL・八津川博史社長に聞く 2019年の「auワウマ」㊤】 「ベストコマース」実現に注力、優待会員向けサービスが充実

2020年 1月13日 13:40

 auコマース&ライフ(aCL)が運営する仮想モール「au Wowma!(ワウマ)」の2019年における流通額は前年比31%増となったようだ。昨年はタイムセールサイト「LUXA(ルクサ)」を手がけるルクサと、仮想モール「Wowma!(ワウマ)」を運営するKDDIコマースフォワードが4月1日付けで合併してaCLが誕生。仮想モールの名称に「au」を入れるなど、大きな動きがあった。八津川博史社長に19年を振り返ってもらった。
 









――昨年4月1日付で新会社がスタートした。

 「ほぼ同規模の会社が1つになったわけで、上期は統一するのにエネルギーを注いだが、下期は1つの会社として動きがとれるようになってきた」

 「昨年の出店者向けイベントで『auベストコマース』を宣言した。これはコマース領域については全部当社が担い、ユーザーベースを拡大するという意味だが、それに向けた動きを取った1年といえる。1つは社名の変更で、もう1つがモールの名称を『ワウマ』から『auワウマ』に変えたこと。au自体がオープン化を進めているわけだが、仮想モールとしてはau利用者にご支持いただいている。それにあわせる形でモールの名称を変え、なおかつサービスを使い続けてもらうことにパワーを割いた。直近でも、有料の優待サービス『auスマートパスプレミアム(スマパスプレミアム)』会員を対象に、『auウォレットポイント』を、ワウマと『auウォレットマーケット』のみで使える『auウォレットポイント(ワウマ限定)』に交換できる『お得なポイント交換所』を開始した。手持ちのポイントを割り増しで交換できるというものだ。また、au利用者の中でもロイヤルユーザーといえる、スマパスプレミアム会員に対しては、常にポイントを20%還元し、さらには毎月3日・13日・23日の『三太郎の日』もあわせると25%や35%ポイント還元するなど、かつてないレベルでお得に使っていただけるようになってきた」

 ――スマパスプレミアム会員向けには、auワウマで購入した商品の送料が無料になる特典の提供を開始した。

 「送料が無料となる『プレミアム店舗』の店舗数もかなり増えている。これはユーザーに評価されている店舗が対象で、レビューだったり、サービスの品質だったり、配送までの日数だったり、いろいろな観点から厳しく採点して選んでいる。その結果、スマパスプレミアム会員の購入回数や1回あたりの購入額が着実に増えたという手応えを感じている」

 ――流通額は。

 「足元では前年比31%増で、市場平均よりは大きく成長している。この数字で満足とはいえないが、及第点は与えられると思う。他社の動きなど、1年前には想定できないような変化も多々起きており、状況にあわせた打ち手を講じている。その中でも、スマパスプレミアム会員という、auのロイヤルユーザー向け販促が多くなっているというのは、『auベストコマース』に向けた打ち出しであり、その部分は前進しているはずだ。また、アプリの使い勝手改善などもユーザーに支持してもらっている。ワウマをきっかけにスマパスプレミアム会員になるユーザーも増えている。会員のお得感を打ち出せているのが大きいのではないか。競合と比較しても独自性がある優待サービスだと思う」

 「その結果、ネットプロモータースコア(NPS)も、スマパスプレミアム会員の指標が大きく好転している。NPSは全体としても改善傾向だが、スマパスプレミアム会員の指標が特に伸びている。また、ショッピングアプリの評価もかなり改善している。恐らく、競合のショッピングアプリに比べた場合、平均より上の点数になっているのではないか」(つづく)

 
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