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機能性見直し検討会 医師の診断「因果関係不明」報告、法令に基づく行政に転換へ

2024年 5月31日 12:00

 機能性表示食品制度は、健康被害報告やGMP(製造管理基準)の義務化で、安全性や品質を担保する。健康被害報告は、「医師の診断」で機能性表示食品に起因、もしくは疑いがあるものについて、「症状の重篤度」や「因果関係不明」を含め報告を求める。食品表示基準など内閣府令等による対応を前提にするが、将来的に法令による対応を想定。義務化は、これまでの「ガイドライン行政」から法令に基づく行政への転換を視野にいれる。

 



 5月27日、消費者庁の「機能性表示食品を巡る検討会」が報告書をまとめ公表した。

 検討会は、「健康被害報告のルール化」、「GMP活用」、「消費者への情報提供のあり方」について検討。小林製薬の「紅麹」の健康被害問題について異物混入の疑いが強く推察されるとして、これを前提に制度の見直しを検討した。並行して、厚生労働省は、原因を検証。28日、原料から検出された青カビ由来の「プベルル酸」が腎機能に影響を与えることを動物実験で確認したと公表した。原因特定は途上にあるが、小林製薬による原料の培養など製造過程の問題である可能性が高いとみられる。

 健康被害報告は、サプリメントに限らず、すべての機能性表示食品を対象にする。医師が診断した上で、企業に報告された情報は、消費者庁、都道府県(保健所)に報告することをルール化することで、営業の禁止・停止など必要な食品衛生法上の行政措置を行えるようにする。届出の遵守事項とすることで、食表法の指示・命令など行政措置が行えるようにする。報告を求める対象事案や提供期限については、食品の類似の制度を参考に重篤度に応じて定める。消費者への情報提供の観点から、行政が公表する際の情報の取り扱い、症状の重篤度、製品との因果関係等の基準も示す。

 食品衛生法は、食品全般について、医師に食中毒など健康被害の報告義務を課す。一方で事業者は、「指定成分含有食品制度」のみ報告義務があり、それ以外は、保健所への情報提供について、努力義務にとどまる。

 医薬品は、医師の報告を受け手企業が因果関係を精査した上、報告する仕組みがある。報告期限は、「未知」の場合、死亡・重篤症状は15日以内、「既知」は、死亡は15日以内、重篤症状は30日以内(一部、15日以内)と定める。医師から医薬品医療機器総合機構(PMDA)に直接、報告する方法もあるが、法律に基づかず、機能性表示食品に決まった受け皿はない。

 GMPは、現行制度は、錠剤・カプセル形状のサプリメントについて、「GMPによる製造管理が強く望まれる」と推奨するにとどまる。厚労省のGMP通知をベースに、届出事項で要件化とすることで遵守事項にする。機能性関与成分だけでなく、届出製品に含まれる成分全体など最終製品の同等性・同質性を確保。製品製造においては、とくに「原材料の受入れ試験」の厳格化により対応する。

 消費者庁は、事業者の自己点検など管理を踏まえ、重要なチェックポイントを示し、定期的に点検結果の報告、必要に応じて食表法に基づく立入り検査も検討する。

 消費者に対する情報伝達は、安全性に関する義務表示を改善する。摂取上の注意事項は、医薬品・その他の成分との相互作用、過剰摂取を防止する具体的な表示を行う。また、トクホとの誤認を避けるため、「届出番号」、「国の評価を受けた食品ではない旨」を表示。届出情報や機能性・安全性に関する科学的根拠を消費者庁のサイトで確認できることを明確に示すなどする。不適切な表示が判明した場合に機能性表示を行えなくする仕組みなど、安全性に関する特例措置の導入も提言した。

 
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