明治が妊娠期女性に検査キット、数年で売上10億円目指す

2026年09月09日 15:12

2026年09月09日 15:12

 明治はフェムケア市場で検査サービスの展開を始める。妊娠を検討する女性の膣内の乳酸菌を手軽に測定できる検査サービスを提供することで、女性特有の健康課題に対応する。膣内フローラの検査キット単独で、数年後に10億円規模の売り上げを目指す。


0910141100_6aa23be450091.jpg 9月1日から、膣内フローラの検査キット「マイラクト」(=画像、税込1万2980円)を通販で展開する。膣内の分泌物を採取した検体を郵送することで、膣内の乳酸菌(ラクトバチルス菌)の割合を測定できる。

 ラクトバチルス菌は、膣内や子宮を酸性に保ち、さまざまな雑菌や病原体の繁殖を防ぐ役割を果たしている。妊娠期等は、膣内、子宮内の90%以上を占めることが望ましいとされている。また、食生活の乱れ、ストレス、過剰な洗浄で悪玉菌が優勢になると、膣炎や感染症などトラブルの要因になる。

 出産の高齢化や不妊治療の公的医療保険の適用を背景に、不妊治療の件数が増加しており、女性特有の健康課題として「膣内フローラ(細菌叢)」や「ラクトバチルス乳酸菌」の関与が注目されている。体外受精の実施者を対象にした研究では、膣内・子宮内フローラにおけるラクトバチルス乳酸菌の割合が90%以上の人が、90%未満の層に比べ、約2倍の妊娠率があった。妊娠継続率や生児獲得率にも影響している。

 明治は、検査結果から、ラクトバチルス菌の割合、生活習慣のスコア化、生活習慣改善に向けたアドバイスを提供する。ラクトバチルス菌が90%以上を占めることが、健康な膣内環境の一つの指標になるが、判定の基準は、医師等の専門家と定めた。

 妊娠期から子育て世代向けの製品を幅広く展開しており、検査キットは20万人以上の自社通販サイトの会員向け情報発信、啓発活動を通じて認知を図り、女性の体調管理の新たな指標として浸透を目指す。

 明治は24年に検査キットの販売を通じた「見える化サービス」として事業を展開している。同年9月に「免疫チェック」、同12月に腸内細菌を可視化する「インナーガーデン」の展開を始めている。

 「インナーガーデン」の検査を通じて販売する健康飲料は累計70万本超を販売。検査サービス事業の売り上げは数億円規模に達しており、順調な推移と評価する。

 フェムケア・フェムテック市場は、24年に前年比7%増の約803億円に達しているとされる。25年は11%増の888億円になる見込み。膣内フローラに関する研究論文の掲載数も年々増えており、12年までは年間100件程度だったが、20年に400件を超え、25年は646件になった。経済産業省は、女性特有の健康課題による社会の経済損失は、年間3.4兆円(24年)と試算している。

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