〈楽天グループの「SOYTRIP」〉 「とにかく圧巻」、中国・深圳のテンセントなど訪問

2026年08月26日 13:52

2026年08月26日 13:52

 「とにかく圧巻の一言」——。楽天グループは7月20日から同25日まで運営する仮想モール「楽天市場」の出店者を対象とした研修旅行「SOYTRIP」を実施した。「楽天市場」に出店する事業者の中から売り上げやユーザーの人気投票などをもとに毎年選出、表彰する「楽天ショップ・オブ・ザ・イヤー(SOY)」を受賞した事業者のみが参加できる研修旅行でコロナ禍の年を除き毎年催行、米シリコンバレーなど様々な国・地域を訪れて最先端を行く企業などを視察しECサービスなどを学んできた。


0826175646_6a8eaa4e59eed.jpg 今回は出店者72人と楽天の社員らが5泊6日で中国・深圳とマカオ、香港を巡った。中国到着日の翌日となる22日には大手IT事業者であるテンセントを訪問し、生成AIやロボティクスなど最先端のビジネスモデルやテクノロジーに触れつつ、関連会社のテンセントクラウドのトミー・リー副社長のほか、アリババで一大セール「独身の日」の販促戦略などに長らく携わったのちにHHOを起業した克琳CEO、みずほ銀行深圳支店の近藤圭一支店長による中国の生成AIやロボティクス、ECなどの先端の技術やサービスに関する講演会を実施した。23日には香港ディズニーランド、24日にはマカオ見学を行い、25日に帰国の途に就いた。

 SOY受賞企業の常連でSOYTRIPにもたびたび参加している「腕時計のななぷれ」を運営するnanapleの国分英一社長は「特に(訪問した)テンセントには衝撃を受けた。放出される熱を冷却するために山を削ってその中にデータセンターを格納するなど圧倒的な規模感はもちろん、AIなど先端技術を活用したECや決済サービス、またグループが展開する事業で集めたデータを使って人々の行動を予測したサービス展開などをパネルや映像で見せてもらったが、とにかく圧巻の一言で凄いとしか言えない」とした上で「今後のビジネスはAIを前提としたものにしなければならないということは強く感じた。帰国してすぐ(自社の)社員に想いを話して、社内でAIを仕組み化して、全員が当たり前にAIを使えるようにするためのやり方について早速、議論をはじめて動き出した」とし「SOYTRIP」がAIの本格導入へのきっかけになったと話す。

0826175720_6a8eaa705079d.jpg 「SOYTRIP」に今回、初参加となった漬け物を販売する樽の味の細田幸平社長はテンセントクラウドのリー副社長の言葉に感銘を受けたよう。細田社長はリー氏の講演後に質問する機会を得て「AIに様々な仕事がとって変わられていく中で我々はどんなスキルを身につけておくべきか。また、AI時代を生きていく子供達にはどのような教育をすべきか」と尋ねたところ、「AIを使いこなせることが大切。AIを武器にできるようなスキルを身につけるべき。子供には美意識を高められる教育をした方がよいのでは」との回答を得られたという。「最先端を行くテンセントの幹部がAIが当たり前の時代になるからこそ、AIに使われるのではなく使いこなすこと。また、AIで作ったものに対して良し悪しを判断できる基準を持つことが大事だと話したことが印象深かった。AIを今後活用していくうえで私個人としても会社としてもそれを肝に銘じたい」とした。また、香港ディズニーランドでの出来事が「忘れられない思い出となった」という。園内では複数のチームに分かれてアトラクションを楽しみながらも「園内にいる〇〇(楽天社員)を探せ」や「〇〇(園内の特定の場所)で写真撮影をせよ」など複数のミッションをクリアしていくチームビルディング(※メンバーの個性や能力を最大限に活かし、共通の目標を達成できる強い組織を作り上げるための取り組み)を行った。「ミッションをクリアするたびにポイントが加算される。当初はぎこちなかったが優勝を目指してチーム内のメンバーと協力しながらポイントを獲得していっているうちに皆仲良しになった。私のチームは惜しくも準優勝となったが忘れられない思い出になった」と話す。

 「様々な事業者と知り合うこともあるが、どこかで信じてよいか分からない部分もある。一方で(SOYTRIPは)同じ楽天市場の出店者でかつトップ・オブ・トップの店舗だけが参加でき、それぞれのサイトを見ればやり方や理念も理解でき、信用できる。そうした店舗同士で刺激し合えることがよい」(国分社長)、「多くの学びを得たし、チームビルディングを行った際の同じ班のメンバーとは様々な話をして、一生涯の仲間になれるくらいに仲良くなれた。今後も『また会おう』と話しており、得難い仲間を見つけることができたことがうれしい」(細田社長)と「SOYTRIP」に参加したメリットについてこう話す。楽天グループでは「SOYTRIP」を来年以降も継続して催行していく予定としている。

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