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大手仮想モール2社、大型セールに本腰  楽天とヤフー、取扱高拡大に貢献

2012年11月29日 10:47

3-1.jpgヤフー(本社・東京都港区、宮坂学社長)は11月25日、「ヤフー・ショッピング」などで第2弾の大型キャンペーン「爆買いの日!」を開催した。高額商品のセール販売やポイント付与率アップを行うもので、10月に開催した第1弾では取扱高が前週比で110%増となるなど好調だった。大型キャンペーンでは楽天も以前から「楽天スーパーSALE」を開催しており、12月には第3弾を予定する。大手2社の実施で、今後は通販での大型キャンペーンが活発化する可能性も高そうだ。

「爆買いの日!」は「ヤフー・ショッピング」の高額商品を時間・品数限定で販売する「爆買いバーゲン!」が特徴。今回は96ストアが参加した。

 1時間単位で各出店店舗が高級ハンドバッグやブランド時計、自転車、食品、ジュエリーなどを出品する仕組みで、目玉商品の数は前回の約3倍となる168点を用意。そのうち9円の商品は約80品、99円の商品が約100品。開始後すぐにほとんどの掲載商品が完売となったようだ。バーゲンでは特に「カニ」が人気を集めたという。

 同時に、出店店舗がセールを行う「爆買いセール」も開催。カテゴリー別にみるとファッションやコスメ、食品、自動車関連、趣味系のカテゴリーが人気だったという。商品はニットワンピースやカニ、フィギュア、自動車のタイヤなどが好評だったようだ。

 第2弾となる今回は商品数、ポイント付与率を前回よりさらに強化して開催した。毎月5のつく日に実施している「ポイント欲張りキャンペーン」が同時開催となったため、ポイント付与率は前回よりプラス5倍の35倍となった。相乗効果でキャンペーンの認知度が向上したことで、注文数は過去最高となったという。

 「ヤフー・ショッピング」のセールと並行して「ヤフー・オークション」でも入札時間が60分となる「爆速オークション」を開催。ダイヤモンドやデジカメなどの高額商品が出品され、全商品が完売となった。また、入札金額が上がるごとに中身が増える「爆増オークション」も実施するなど新企画を投入し、利用者数拡大を図った。

 これらの企画を開催した「爆買いの日!」の購入者数は前週比50%増。前回比では微減となったが、「新規利用者のリピート購入が伸びた」(ヤフー)とみている。

 次回は12月9日と16日に開催する予定。定番企画として浸透させる構えだ。


 楽天でも大型セール企画を積極化している。

 楽天は12月2日、仮想モール「楽天市場」で、3回目となる「楽天スーパーSALE」を開催する。今年3月と6月に実施した1・2回目に続くもので、今回は実施期間を4日午前1時59分までの約50時間に拡大。期間中は自動車や液晶テレビといった64種類の高額商品を半額以下で提供するほか、前回の約150万点を大きく上回る約500万点の商品を割引価格で紹介する。同時に付与率が最大で60倍になるポイントキャンペーンや割引クーポンも提供する予定だ。

 今月27日からは4種類のテレビCMを放送するほか、渋谷・新宿など東京の繁華街では街頭ビジョンで限定CMを放送するなど、大々的な宣伝も展開する。

 3月のセールの流通総額は約130億円、6月のセールは約370億円を記録。楽天では今回のセールの目標流通総額を明らかにしていないが、「前回を上回るようにしたい」(PR推進グループ)としている。

 なお、6月のセールでは、想定を上回るアクセスが集中したことで、ピーク時にはログイン状態で買い物できないトラブルが発生し、実施期間を48時間延長している。今回のセールでは「トラブルのないように万全の体勢でのぞみたい」(同)とする。

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