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資生堂子会社のイプサ、通販強化へ

2010年 8月19日 13:58

3men.jpg 資生堂子会社のイプサがネット販売を強化する。8月17日に通販サイトの大幅なリニューアルを実施。顧客からの美容相談にチャットを通じて対応する新サービスを開始した。ネット販売を強化し、2016年をメドにネット経由の売上高を現状の約4%から20%前後にまで引き上げる考えだ。

 イプサでは、サイトリニューアルに伴い、新たにチャット機能を追加した。平日の午前11時~午後8時の時間帯、常時5人のスタッフが無料で美容相談に対応する。

 チャットでは、店舗チャネルの展開で培ってきたカウンセリング力を活かす考え。百貨店で接客経験のある美容部員をスタッフに起用。顧客からの相談は商品や肌トラブルの悩み、肌全般に関する質問などさまざまなため、店舗同様、リアルアイムで対応できるチャットが有効と判断した。

 サイト集客は現状、リスティング広告を中心に行っている。当初はリスティングとバナー広告を展開。新規獲得を進めたが、リピート客の育成につながらず、フォロー施策の展開やリスティング広告の精度を高めることが必要と判断した。このほか、くちコミサイト「@コスメ」のブランドコミュニティを通じた情報発信や、今年7月に開始したツイッターなどソーシャルメディアを活用した集客も強化する。こうした施策の展開により、ネット経由の売上高を年率25~30%高めていく。

 イプサがネット販売強化に乗り出すのは、通販チャネルがドラッグストアやGMSと並び、化粧品の有望な販売チャネルとして台頭してきたため。出産や育児、仕事など女性のライフスタイルの変化に対応するものだ。

 イプサは1986年に設立。売上高は非公表だが、売上高の68%をスキンケアが占めており、このうち、化粧水と乳液の機能を持たせた化粧液「メタボライザー」が28%(4~7月実績)を占める主力商品。通販は98年末からファックスや電話、ハガキで対応している。
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