日本郵便は3月5日、実際に送付されたダイレクトメール(DM)の中から優れたものに対して表彰する「全日本DM大賞」の受賞作品を発表し、最優秀に当たる「金賞グランプリ」には、リクルートマーケティングパートナーズのデジタル教材に関するDMを選出した。そのほか、通販実施企業では、ケイシイシイなどが上位賞を受賞している。

　同賞は2019年4月1日～20年9月30日までに制作されて実際に発送したDMを対象にしたもの。戦略性、クリエイティブ、実施効果の3点から評価し、優れた作品を選出する表彰制度となっている。

　今回は712点の作品を対象にDMやマーケティングの専門家による審査を経て、金賞4作品の中から選出するグランプリ1作品以下、合計29点の作品を表彰している。

　グランプリとなったリクルートマーケティングパートナーズの「大企業に響いた2つの”スタサプENGLISH”DM」(画像)は、オンライン学習サービスのスタディサプリで英語教育機会を提供できることを伝えるため、従業員数が多く英語力アップが課題と思われる大企業の人事部長に宛てて、資料請求獲得を目的としたDMとなっている。立体的なパーツを同封するなどのギミックを採用しており、2種類のDMで計3800社にアプローチし、合計資料請求率は4%で、過去のDMでの資料請求率の0・1%を大きく上回った。

　また、ケイシイシイでは、洋菓子ブランドの「ルタオ」のDMが金賞を受賞。主に優良顧客へのアプローチを年間プログラム化し、優遇特典、送料無料特典、誕生月限定特典を付与することで、顧客生涯価値の更なる向上を図った。「スイーツの旅」を統一テーマに、パスポートなどの旅のモチーフを使って表現。特典付与から利用期限まで、新商品の案内とともに特典のリマインドを適時行うことで優良顧客への厚遇を印象付け、過去6年間で最高の売り上げを達成した。

　そのほか、通販実施企業関連ではかまぼこなどを扱う籠淸の「思い出フラッシュバック!心も体もポカポカおでんDM」や、髙島屋の「上得意様を『髙島屋のおもてなし』の世界へ誘う扉DM」、日本ロレアルの「顧客の『欲しい』を予測!AI購買予測で220%成長」などが銀賞を受賞。

　また、関西テレビハッズの「放送前に届き、特典を見るワクワク感を演出したDM」などが銅賞を受賞している。