イングリウッドの「三ツ星ファーム」が品ぞろえ200アイテムへ、食数追加や単品商品の購入可能に

2025年11月20日 15:33

2025年11月20日 15:33

 イングリウッドは11月19日、冷凍宅配食「三ツ星ファーム」のサービスを刷新する。品ぞろえを増やして現状の150アイテムから200アイテムまで拡大する。購入方法を見直して、必要に応じて食数の追加や、単品商品の購入ができるようにした。日常のさまざまな食シーンに対応し、他社との差別化を図る。これにより客単価や購入頻度を高め、販売数の拡大につなげていく。


1120153156_691eb5dcb6014.jpg 刷新では品ぞろえを拡充し、2026年3月までに200アイテムまで拡大する。新たにたこ焼きやポテトなどの「ホットスナック」シリーズを取り扱うほか、ミールキットや鍋シリーズ、パスタや牛丼の具で新商品を投入する。加えてクリスマスメニューも販売する。これまで価格などを理由に取り扱いが難しかった大容量アイテムも展開する。

 主力の「おかずプレート」は毎月3アイテムずつ新商品を発売する。今後ポトフや生姜スープなどのスープメニューやグラタンなどの冬向けのメニューや、ハンバーグや中華メニューなどの投入も予定している。

 注文方法を見直し、必要に応じて追加購入ができるようになる。これまで7・14・21食の3プランを定額で販売していた。プラン選択後に食数の追加が可能で、ホットスナックなどの単品商品も同時に購入できるようになる。多様化するライフスタイルやニーズに柔軟に対応し、商品選択の楽しさや新たな商品を知る機会を増やしていく考え。

 あわせて注文商品はその場で確定するよう見直した。これまで注文締切日を設定し、注文から確定までのタイムラグが発生。在庫不足を理由に商品が差し変わるケースがあったという。今回注文と同時に在庫を確保できるようにし、満足度の向上につなげる。

 サービス刷新を通じて、「食の総合ECサイトを目指す」(本間悠也ブランドマネージャー)という。これまで主力の「おかずプレート」を中心に顧客との接点を拡大。自社通販サイトの販売が9割以上を占め、累計販売数は今年9月に3500万食を突破していた。累計会員数は今年9月に38万人となった。女性が6割で、30~60代が幅広く利用しているという。

 鍋セットやミールキット、メガ盛りメニューなどが人気で、「美味しさ」と「栄養」、「利便性」について複数両立した商品に売れ筋の傾向があると分析。食のニーズも「時短」、「健康」、「エンタメ」など多岐にわたり、今後「心を満たす日常食」がトレンドになると予想する。サービス刷新を通じて1人暮らしから家族まで、さまざまなニーズやシーンにあわせて自由に選べるようにした。


本間マネージャーに聞く背景と今後

顧客の購入決定のポイントに
客単価や注文頻度向上へ


1120153840_691eb7705d754.jpg イングリウッドの冷凍宅配食「三ツ星ファーム」の本間悠也ブランドマネージャーに、サービス刷新の狙いと今後の展開について聞いた。


 ――刷新の背景は。

 「冷凍宅配食の認知度が高まり、消費者の選択肢も増えている。差別化が難しくなる中で、商品選択のポイントが不明確になっていた。ラインアップや利用シーンの幅を広げることが、消費者が購入を決定する1つのポイントになると考えた」

 ――刷新後の客単価の見込みは。

 「客単価の引き上げは期待できる。また利用シーンが増えることで、注文頻度が上がると考えている」

 ――新サービスはどう浸透させる。

 「パンフレットを刷新し、無料通信アプリ『LINE』やメルマガなど既存経路で繰り返し伝える。新規顧客層に向けてはテレビCMも検討したい。段階的に品ぞろえを増やすことや、21年のサービス開始から5周年を迎えるタイミングを踏まえて、来年春の展開を目指していく」

 ――今後広告費は増える見込みか。

 「段階的に増やす。新サービスに合致するターゲット層は模索していかなければならないと考える」

 ――ウェブは。

 「媒体も進化し、ロジックも変化している。他社との違いをどう伝えるかが重要。割引訴求は重要だが、それだけでは選ばれなくなるだろうと思っている」

 ――会員プログラムの見直しは。

 「商品ラインアップが変わることで、会員制度に対する顧客ニーズも変わってくるだろう。要望を踏まえて継続するメリットをより強めるための施策はやっていきたい」

 ――中長期的な目標は。

 「5000万食の達成は視野に入れている。累計会員数はもうすぐ40万人に達するので、次の50万人を意識する。アクティブな定期会員数は2桁万人に増えており、さらに引き上げたい」 

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