mitaseru JAPANが定期購入や会員制度を開始、来夏、関東の製造配送拠点が稼働

2025年11月27日 10:39

2025年11月27日 10:39

 三井不動産子会社でお取り寄せサービスを行うmitaseru JAPANは11月20日、サービスを刷新した。新たに定期購入を導入し、購入金額に応じた会員制度とポイント制度を実施する。飲食店の商品を仕入れ販売し品ぞろえを拡充する。来夏に、関東エリアに構える製造配送拠点を新設し、首都圏に集中する顧客への配送効率を高める。2030年に売上高50億円をめざし、参画する飲食店は100店舗まで拡大する計画。


 「mitaseru」は飲食店のレシピ提供を受けて、商品製造から販売を手掛ける。現状50店舗が参画し97商品を販売する。刷新に伴い、新たにチャーハンやリゾットなど7商品を発売した。

 開始する定期購入は「名店ごちそう便」。おすすめ商品が届く「おまかせ定期便」と、好きな商品を選べる「えらべる定期便」を用意した。通常購入と比べてお得に購入でき、いつでも解約できる。税込み価格は9990円と1万4958円。

 サービス刷新に伴い、新たに会員制度「mitaseru CLUB」を導入し、ポイント制度をはじめた。年間累計購入金額3万円以上を「シルバーメンバー」とし、ポイント付与率は3%。年間累計購入金額10万円以上を「ゴールドメンバー」とし、ポイント付与率は5%とした。会員特典として新商品の先行販売を行う。今後は参画する飲食店のコース料理の抽選招待などのシークレットキャンペーンも検討する。

 新たに飲食店が調理し凍結した冷凍食品の仕入れ販売を行う。飲食店が抱える在庫保管や発送、顧客対応、販路拡大などの業務負担を軽減し、飲食店の事業支援につなげる。仕入れ商品は一部となる見込み。

 あわせて来年夏に、千葉・船橋に着工した製造配送拠点が稼働する予定。投資金額は非公開とし、早期に投資回収する予定。セントラルキッチン機能を構えて、効率的な製造ラインを構築したほか、冷凍食品の在庫を置く保管スペースを用意した。大阪に構える既存の製造・配送拠点の約2・5倍の規模となる。なお、大阪の製造配送拠点は9月に刷新し、商品生産体制を拡充している。

 今後、オムニチャネル戦略を推進したい考えで、百貨店の催事やスーパーなどのオフラインの販路拡大も視野に入れる。すでに個食パッケージを展開し、高級スーパーへの卸販売を開始したという。

 通販サイトの刷新はSUPER STUDIOが提供するECプラットフォーム「ecforce」を導入して実施した。マーケティング戦略設計や事業KPIマネジメント、デジタルマーケティング体制強化を行う。これにより、顧客は複数の決済手段を利用できるようになり利便性向上に寄与した。

 「mitaseru」は23年4月にサービスを開始し、飲食店のレシピをもとに製造した冷凍食品を提供する。初年度は売上高の予算を達成し25年度は前期比200%増を超えて成長した。顧客層は50代以上が64%を超える。1~2人暮らしのシニア層が中心で、夕食や外食代わりに利用されているという。

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