ファッションEC事業を手掛けるエニグモは4月1日、海外出品者から日本向けにブランド商品などを販売するCtoC仮想モールの「BUYMA(バイマ)」について新たなウェブCMを公開した。若年層顧客の開拓に向けた内容となっており、リアルでのイベントなども併用しながら販促を強化していく。
新CMでは、アイドルグループの「CANDY TUNE(キャンディーチューン)」を起用。CMソングには、同グループの曲である「倍倍FIGHT!」を新CM用に特別アレンジした「BUY BUY GIFT!」として使用。メンバーがギフトボックスをパカパカと開閉する振り付けの「箱パカダンス」を披露している。
CM内でメンバーが着用しているのは、韓国ブランドの「sinoon(シヌーン)」や「COYSEIO(コイセイオ)」、海外限定「adidas(アディダス)」といったバイマ内でも人気の高いブランドを中心としたコーディネートとなっている。若年層に知名度の高い同グループを起用することで、韓国や中国ブランドとも親和性の高い若い世代の新規獲得を図っていく考え。CMは全2種類で、特設サイトや「YouTube」などで公開する。
同CMと並行したリアルでの販促活動としては、4月18日~5月2日までの期間で、都内渋谷の「イベントブース「BUYMA studio」にてポップアップイベントを開催。メンバーがCMで着用したアイテムを実際に見て購入できるイベントとなっており、期間中は10%割引での販売や、在庫1点限りのサンプルセールも予定。期間中に使えるクーポンも配布していく。そのほか、バイマとキャンディーチューンのコラボロゴフォトスポットや来場者限定ノベルティなども展開する。
なお、同日に開催されたCM発表会には同社の須田将啓代表が登壇。現状のバイマについて、アイテム数は580万超、取扱ブランド数は2万、会員数(購入者)は1201万人、登録バイヤー(出品者)数は24万人となっていることを説明。直近ではAIを通じた個人ごとのランキング作成機能など多数の品ぞろえから目当ての商品に辿り着ける仕組みを取り入れたほか、使用後の買い取り保証を設けることで、物価高が続く中でもリユースしながら購入を継続できるようにしている。「世界中には感動の選択肢がたくさんあるが出会えなかったり、埋もれてしまうことがある。我々はそこをつないで世界中から提供し、安心して届けることをビジョンとしている」(須田代表)とした。
エニグモの須田代表に聞く
低中価格帯の商品訴求へ
AI活用の出品支援も開始
エニグモのCtoC仮想モール「BUYMA」について、直近の事業動向や今後の展開予定などを須田将啓代表(=写真)に聞いた。
◇
――今回のプロモーションの狙いは。
「バイマはラグジュアリーブランドに強いというイメージがだんだん強まってしまっていた。実は若者向けの商材もたくさんあるのだが、少しイメージが偏りすぎてきているという意識があり、顧客層の若返りを図りたかった」
――円高基調だった10年前と比べて事業環境は変化したが、足元の状況は。
「円安もかなり進み、当時の1.5倍くらいになった。加えてインフレにもなったため、海外のブランド品の値段はどんどん上がっている。掛け合わせると3~4倍ぐらい上がっているところがある。そのため、ラグジュアリーブランドを購入できる層も徐々に限られた人たちになってきている。やはり、中価格帯、低価格帯の商材をアピールしていきたいということが、今回の大きな狙いでもある」
――具体的にその価格帯で打ち出している商品とは。
「韓国、中国のブランドはかなりおしゃれなものが増えていて、幅広い商材がある。その辺のトレンドを重視したアパレル商品を打ち出していきたい。今回のCMはメンバー7人にそれぞれ違うカラーの服を選んできてもらったが、本当に幅広くあったのでその辺もぴったりだった。我々の打ち出したいところとキャンディーチューンとの相性も良かったと思う」
――中韓の商品は従来のラグジュアリーブランドと大きく価格帯が異なるのか。
「大きく違う。ラグジュアリーでは50万円や100万円などになることもあるが、中国、韓国の商品は数千円台などからある。10代 20代が買いやすいと思う。あとは、海外の商品であるため他の人と被りにくい商品でもある。
また、強く意識しているのは、安く買えるものがたくさんあるが、品質が悪いものも混ざったりしないようにそこのフィルタリングはきちんとしている。我々の出品者がきちんと検品した上で送っているので、安いけれども品質が確かであるというところはかなりの強みだと思う」
――取扱商品はアパレルが中心か。
「今のところはファッションが中心。ただ別軸として、例えばペット用品であったり、ファッションの中でもゴルフウェアなど。ゴルフ女子などが可愛いゴルフウェアを買うということは最近は結構増えている」
――ウェブ以外でのタッチポイントは。
「渋谷でポップアップストアを開いていて、そこも週末になると数百人とかに来てもらえる。そこで商品を取り寄せてレビューをしたり、そうした活動をインスタグラムやティックトックなどで拡散していくことで、きちんと商品が分かる形で伝えていくことはしている。また、インフルエンサーの人たちにも来てもらい体験してもらうことも行っている」
――現在の為替の状況なども踏まえ、日本から海外向けの越境ECを展開することは。
「海外の販売自体はスタートしている。ちょうどサイトの多言語化もほぼほぼ完了するような最終段階にある。実は、今はラグジュアリーブランドに関して言うと、日本が一番安くなっている面もある。日本で販売されているラグジュアリーブランドであったり、ヴィンテージ品(中古)などを強化したい。ヴィンテージについては、日本よりも海外の方が高く売れている」
――今後の展望は。
「大きく3つの軸がある。1つは商品を強化することで、これについては海外の有力なセレクトショップとの連携を強めている。そちらの在庫を我々のところでたくさん出品してもらうような形で、海外有力ショップとの連携が一つ大きな軸となる。これはBtoCでの(商品調達力の)話となるが、CtoCで言うと、AIを入れることで、どの商品を出せば売れるのかというデータを提示して出品のサポートをしていくということ。あとは、これまではパソコンでの出品がメインとなっていたが、もっと手軽に出品できるようにアプリも出していき、出品者の層を広げていくことも行う。こういった人たちに、何を出品したら良いのかをAIでアシストすることで、今までラグジュアリーが得意だった人からはなかなか出てこなかったような、若者向けの商品やトレンドの商品などが出品しやすい環境を作っていく。
もう一つの軸が集客を強化すること。このファネルでいくと、認知から購入まである中で、認知は今回のウェブCMでかなり期待していて、SNSなども含めて相性もかなり良いと思う。我々が狙いたい若者向けのターゲットへの認知に効いてくると思うので、その先のSEOなどは当然強めていかないといけない。あとは、昨今はAIを使って検索したり商品の相談をする人が増えているので、そういう時にバイマの商品を提案してもらうための施策もやっていく。AIを使った時に、そこにも引っかかるようにSEOや広告などもちゃんと購入に至るところまで力を入れていくことが重要。
最後の軸はコンバージョンレートの強化で、ここは完全にAIをかなり力を入れてやっているため、顧客一人一人に向けたランディングページや、パーソナライズされた商品提案など、AIに相談しながら買えるような機能を取り入れていくことでコンバージョンレートを上げていく」
ファッションEC事業を手掛けるエニグモは4月1日、海外出品者から日本向けにブランド商品などを販売するCtoC仮想モールの「BUYMA(バイマ)」について新たなウェブCMを公開した。若年層顧客の開拓に向けた内容となっており、リアルでのイベントなども併用しながら販促を強化していく。
CM内でメンバーが着用しているのは、韓国ブランドの「sinoon(シヌーン)」や「COYSEIO(コイセイオ)」、海外限定「adidas(アディダス)」といったバイマ内でも人気の高いブランドを中心としたコーディネートとなっている。若年層に知名度の高い同グループを起用することで、韓国や中国ブランドとも親和性の高い若い世代の新規獲得を図っていく考え。CMは全2種類で、特設サイトや「YouTube」などで公開する。
同CMと並行したリアルでの販促活動としては、4月18日~5月2日までの期間で、都内渋谷の「イベントブース「BUYMA studio」にてポップアップイベントを開催。メンバーがCMで着用したアイテムを実際に見て購入できるイベントとなっており、期間中は10%割引での販売や、在庫1点限りのサンプルセールも予定。期間中に使えるクーポンも配布していく。そのほか、バイマとキャンディーチューンのコラボロゴフォトスポットや来場者限定ノベルティなども展開する。
なお、同日に開催されたCM発表会には同社の須田将啓代表が登壇。現状のバイマについて、アイテム数は580万超、取扱ブランド数は2万、会員数(購入者)は1201万人、登録バイヤー(出品者)数は24万人となっていることを説明。直近ではAIを通じた個人ごとのランキング作成機能など多数の品ぞろえから目当ての商品に辿り着ける仕組みを取り入れたほか、使用後の買い取り保証を設けることで、物価高が続く中でもリユースしながら購入を継続できるようにしている。「世界中には感動の選択肢がたくさんあるが出会えなかったり、埋もれてしまうことがある。我々はそこをつないで世界中から提供し、安心して届けることをビジョンとしている」(須田代表)とした。
エニグモの須田代表に聞く
低中価格帯の商品訴求へ
AI活用の出品支援も開始
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――今回のプロモーションの狙いは。
「バイマはラグジュアリーブランドに強いというイメージがだんだん強まってしまっていた。実は若者向けの商材もたくさんあるのだが、少しイメージが偏りすぎてきているという意識があり、顧客層の若返りを図りたかった」
――円高基調だった10年前と比べて事業環境は変化したが、足元の状況は。
「円安もかなり進み、当時の1.5倍くらいになった。加えてインフレにもなったため、海外のブランド品の値段はどんどん上がっている。掛け合わせると3~4倍ぐらい上がっているところがある。そのため、ラグジュアリーブランドを購入できる層も徐々に限られた人たちになってきている。やはり、中価格帯、低価格帯の商材をアピールしていきたいということが、今回の大きな狙いでもある」
――具体的にその価格帯で打ち出している商品とは。
「韓国、中国のブランドはかなりおしゃれなものが増えていて、幅広い商材がある。その辺のトレンドを重視したアパレル商品を打ち出していきたい。今回のCMはメンバー7人にそれぞれ違うカラーの服を選んできてもらったが、本当に幅広くあったのでその辺もぴったりだった。我々の打ち出したいところとキャンディーチューンとの相性も良かったと思う」
――中韓の商品は従来のラグジュアリーブランドと大きく価格帯が異なるのか。
「大きく違う。ラグジュアリーでは50万円や100万円などになることもあるが、中国、韓国の商品は数千円台などからある。10代 20代が買いやすいと思う。あとは、海外の商品であるため他の人と被りにくい商品でもある。
また、強く意識しているのは、安く買えるものがたくさんあるが、品質が悪いものも混ざったりしないようにそこのフィルタリングはきちんとしている。我々の出品者がきちんと検品した上で送っているので、安いけれども品質が確かであるというところはかなりの強みだと思う」
――取扱商品はアパレルが中心か。
「今のところはファッションが中心。ただ別軸として、例えばペット用品であったり、ファッションの中でもゴルフウェアなど。ゴルフ女子などが可愛いゴルフウェアを買うということは最近は結構増えている」
――ウェブ以外でのタッチポイントは。
「渋谷でポップアップストアを開いていて、そこも週末になると数百人とかに来てもらえる。そこで商品を取り寄せてレビューをしたり、そうした活動をインスタグラムやティックトックなどで拡散していくことで、きちんと商品が分かる形で伝えていくことはしている。また、インフルエンサーの人たちにも来てもらい体験してもらうことも行っている」
――現在の為替の状況なども踏まえ、日本から海外向けの越境ECを展開することは。
「海外の販売自体はスタートしている。ちょうどサイトの多言語化もほぼほぼ完了するような最終段階にある。実は、今はラグジュアリーブランドに関して言うと、日本が一番安くなっている面もある。日本で販売されているラグジュアリーブランドであったり、ヴィンテージ品(中古)などを強化したい。ヴィンテージについては、日本よりも海外の方が高く売れている」
――今後の展望は。
「大きく3つの軸がある。1つは商品を強化することで、これについては海外の有力なセレクトショップとの連携を強めている。そちらの在庫を我々のところでたくさん出品してもらうような形で、海外有力ショップとの連携が一つ大きな軸となる。これはBtoCでの(商品調達力の)話となるが、CtoCで言うと、AIを入れることで、どの商品を出せば売れるのかというデータを提示して出品のサポートをしていくということ。あとは、これまではパソコンでの出品がメインとなっていたが、もっと手軽に出品できるようにアプリも出していき、出品者の層を広げていくことも行う。こういった人たちに、何を出品したら良いのかをAIでアシストすることで、今までラグジュアリーが得意だった人からはなかなか出てこなかったような、若者向けの商品やトレンドの商品などが出品しやすい環境を作っていく。
もう一つの軸が集客を強化すること。このファネルでいくと、認知から購入まである中で、認知は今回のウェブCMでかなり期待していて、SNSなども含めて相性もかなり良いと思う。我々が狙いたい若者向けのターゲットへの認知に効いてくると思うので、その先のSEOなどは当然強めていかないといけない。あとは、昨今はAIを使って検索したり商品の相談をする人が増えているので、そういう時にバイマの商品を提案してもらうための施策もやっていく。AIを使った時に、そこにも引っかかるようにSEOや広告などもちゃんと購入に至るところまで力を入れていくことが重要。
最後の軸はコンバージョンレートの強化で、ここは完全にAIをかなり力を入れてやっているため、顧客一人一人に向けたランディングページや、パーソナライズされた商品提案など、AIに相談しながら買えるような機能を取り入れていくことでコンバージョンレートを上げていく」