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【ズーティー・浅野かおり取締役に聞く】 オフラインでの挑戦とECの基本戦略㊦
【ズーティー・浅野かおり取締役に聞く】 オフラインでの挑戦とECの基本戦略㊦
2015年03月19日 15:25
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2015年03月19日 15:25
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前回に続き、ズーティーの浅野かおり取締役(=
㊨写真
)にオフラインでの取り組みやネット販売の基本戦略を聞いた。
◇
──2月に「イーザッカマニアストアーズの究極着回しコーディネート図鑑」を出版した。
「
服を売ることから離れ、『イーザッカ』のスタイルブックみたいなものを作りたいと思ったが、着こなしのセオリーを知りたい人が多いという出版社の提案があり、レクチャー本になった
」
──レクチャー本のニーズがあると。
「
当社にも『ボーダーは似合わないから絶対に着ない』と言うスタッフがいたが、着方が悪いだけ。例えば、ボーダーのワンピースをいきなり着ると突然すぎて拒否反応がでるが、ボーダーのカットソーの上にシャツを着るとボーダーの見える部分が少なく、違和感はない。赤い服が似合わないという人でも赤いバッグは持てる。面積とか使う場所を工夫することでさまざまなものに挑戦できる。そういうテクニックを本にすれば参考にしてもらえると思った。いまやボーダー嫌いのスタッフは毎日のようにボーダーを着ている(笑)
」
──たくさんのコーディネートが載っている。
「
紹介するスタイリングは約200体あるが、すべてECのスタイリング担当が手がけている。スタイリストが考えたコーデを撮影し、それが何で良いコーデなのかを私が技術的に分類したり、先に私が『デニムの細いパンツはエレガントに見え、太いパンツはカジュアルに見える』というテーマを出し、スタイリストがコーデに落とし込んだりしている
」
──本からECへの訪問も期待している。
「
期待はしているが、『イーザッカ』を知ならい消費者が読むことを意識して作ったのでスタイリングも普通の人が参考になるものが多く、そこまで『イーザッカ』らしさは出していない
」
──元々、商品購入者に紙媒体を届けている。
「
紙媒体『ジャーナル』は2~3カ月ごとに発刊している。元々は手書きで作った瓦版のような冊子を同梱していたが、購入者が見て『もう春か!』と思える季節感があるスタイルブックに替えた。発行頻度はズバリ、購入してもらいたい間隔で、号数をあえて記載することで女の子の収集欲をくすぐっている
」
──紙媒体を同梱するサイトも増えている。
「
もう珍しい取り組みではなくなった。ただ、『成功した企業はこうしているから』という理由で紙媒体を同梱するのはダメ。当社は毎号、顧客に読んでもらうために媒体を制作しているし、『イーザッカ』で買った目印でもある。取り組みのひとつひとつには意味が必要だ。当社ではコースターも同梱している。表がお礼状で、裏面は可愛くデザインしてコースターになる。お礼状は捨てられるものだが、その前に一度くらい利用してもらいたいと思いコースター型にした。図柄はたくさんあるので集めている顧客もいる。同じサービスでも意味を持って取り組んでいるかどうかに大きな差が生まれると信じている。競合店を研究しても、ヒントは得るかもしれないが、新しいサービスは生まれない
」
──ファッションECは競争が激しい。
「
レディース衣料のECでは競合が増えると一度淘汰され、また次の波が来るという繰り返し。競合が廃業したり、事業を縮小するのを見て、服は"生もの"だと感じる。売れ筋の服を消費者目線で作っているサイトが多いがそれだけではダメ。消費者が欲しい商品を望む価格で提供するのでは一歩遅く、企業側に『こういう流行を作りたい』という意識がないと、消費者に新鮮さを感じてもらえなくなる
」
──ネットならではの難しさは。
「
昔はネットの世界も階段を上るように少しずつ売り上げが増えたが、今は施策がハマるとドカンと売り上げが立つ。規模の拡大に経営者の思いが伴わないと、次も売らなければと焦ってしまう。一度、歯車が狂うとキャッシュを回すために安値で売らざるを得なくなり、結局は作れる商品の幅が狭まって価値を提供できなくなる
」
──差別化が必要に。
「
商品を差別化してもネット上ではすぐに真似されてしまう。真似されにくい部分での個性を持つ必要がある。当社が始めた『スタイリングラボ』も付加価値のあるサービスとして、個性のひとつになればいい
」 (
おわり
※㊤は
こちら
)
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──2月に「イーザッカマニアストアーズの究極着回しコーディネート図鑑」を出版した。
「服を売ることから離れ、『イーザッカ』のスタイルブックみたいなものを作りたいと思ったが、着こなしのセオリーを知りたい人が多いという出版社の提案があり、レクチャー本になった」
──レクチャー本のニーズがあると。
「当社にも『ボーダーは似合わないから絶対に着ない』と言うスタッフがいたが、着方が悪いだけ。例えば、ボーダーのワンピースをいきなり着ると突然すぎて拒否反応がでるが、ボーダーのカットソーの上にシャツを着るとボーダーの見える部分が少なく、違和感はない。赤い服が似合わないという人でも赤いバッグは持てる。面積とか使う場所を工夫することでさまざまなものに挑戦できる。そういうテクニックを本にすれば参考にしてもらえると思った。いまやボーダー嫌いのスタッフは毎日のようにボーダーを着ている(笑)」
──たくさんのコーディネートが載っている。
「紹介するスタイリングは約200体あるが、すべてECのスタイリング担当が手がけている。スタイリストが考えたコーデを撮影し、それが何で良いコーデなのかを私が技術的に分類したり、先に私が『デニムの細いパンツはエレガントに見え、太いパンツはカジュアルに見える』というテーマを出し、スタイリストがコーデに落とし込んだりしている」
──本からECへの訪問も期待している。
「期待はしているが、『イーザッカ』を知ならい消費者が読むことを意識して作ったのでスタイリングも普通の人が参考になるものが多く、そこまで『イーザッカ』らしさは出していない」
──元々、商品購入者に紙媒体を届けている。
「紙媒体『ジャーナル』は2~3カ月ごとに発刊している。元々は手書きで作った瓦版のような冊子を同梱していたが、購入者が見て『もう春か!』と思える季節感があるスタイルブックに替えた。発行頻度はズバリ、購入してもらいたい間隔で、号数をあえて記載することで女の子の収集欲をくすぐっている」
──紙媒体を同梱するサイトも増えている。
「もう珍しい取り組みではなくなった。ただ、『成功した企業はこうしているから』という理由で紙媒体を同梱するのはダメ。当社は毎号、顧客に読んでもらうために媒体を制作しているし、『イーザッカ』で買った目印でもある。取り組みのひとつひとつには意味が必要だ。当社ではコースターも同梱している。表がお礼状で、裏面は可愛くデザインしてコースターになる。お礼状は捨てられるものだが、その前に一度くらい利用してもらいたいと思いコースター型にした。図柄はたくさんあるので集めている顧客もいる。同じサービスでも意味を持って取り組んでいるかどうかに大きな差が生まれると信じている。競合店を研究しても、ヒントは得るかもしれないが、新しいサービスは生まれない」
──ファッションECは競争が激しい。
「レディース衣料のECでは競合が増えると一度淘汰され、また次の波が来るという繰り返し。競合が廃業したり、事業を縮小するのを見て、服は"生もの"だと感じる。売れ筋の服を消費者目線で作っているサイトが多いがそれだけではダメ。消費者が欲しい商品を望む価格で提供するのでは一歩遅く、企業側に『こういう流行を作りたい』という意識がないと、消費者に新鮮さを感じてもらえなくなる」
──ネットならではの難しさは。
「昔はネットの世界も階段を上るように少しずつ売り上げが増えたが、今は施策がハマるとドカンと売り上げが立つ。規模の拡大に経営者の思いが伴わないと、次も売らなければと焦ってしまう。一度、歯車が狂うとキャッシュを回すために安値で売らざるを得なくなり、結局は作れる商品の幅が狭まって価値を提供できなくなる」
──差別化が必要に。
「商品を差別化してもネット上ではすぐに真似されてしまう。真似されにくい部分での個性を持つ必要がある。当社が始めた『スタイリングラボ』も付加価値のあるサービスとして、個性のひとつになればいい」 (おわり ※㊤はこちら)