ヤマトHDは櫻井敏之氏が新社長に 長尾社長は会長に、「聖域なく軌道修正する」

2026年01月28日 14:38

2026年01月28日 14:38

 ヤマトホールディングスは4月1日付で社長人事を行い、子会社のヤマト運輸の櫻井敏之常務執行役員が社長執行役員に就任する。長尾裕社長は同日付で代表権のある会長に就任する。櫻井氏は6月開催予定の定時株主総会後に代表取締役社長となる予定。なお、栗栖利蔵会長は株主総会後、任期満了に伴い、取締役を退任する。櫻井氏を新社長とする人事はヤマトHDが組織する指名報酬委員会での審議を経て、複数の候補者から櫻井氏を推薦、1月23日開催の取締役会で決議した。櫻井次期社長はヤマトグループを持続的な成長軌道に乗せていくために、「〝聖域なき軌道修正〟を行っていく」とし、具体案は明らかにしなかったものの、現経営陣が進めてきた戦略・施策についても問題があるものは見直していくことを明言した。


0128170341_6979c2dda42f5.jpg 同日に開催した記者会見に登壇した長尾社長は次期社長に櫻井氏を演出した理由について、「(櫻井氏は)海外事業、IT・デジタル領域、法人営業など幅広い事業を経験した上で、グループ経営戦略担当や事業会社の社長を歴任し、確かな実績を積み上げてきた。直近では宅急便事業の事業責任者として指揮を執り、変化の激しい環境の中であっても客観的事実に基づいて合理的判断を行う決断力、そして現場の課題を俯瞰して自らの視点で戦略課題を設定し、解決に向かう実行力を示していた」とした上で「激変する市場環境下でも櫻井さんがこれまでに培ったリーダーシップを発揮してヤマトグループをけん引していくと確信している。今後の経営執行責任を担う櫻井新社長を(会長となる私は)全面的に支援したい」とした。

 次期社長となる櫻井氏は「これまで長尾さんをはじめとする経営チームが断行してきた経営構造改革により次の成長への土台は整った。私はこの土台を最大限活用し、経営のフェーズを実行から収穫へとシフトさせていく」とした上で「私が取り組む至上命題はヤマトグループを持続的な成長軌道に乗せていくことであり、そのためには必要に応じて〝聖域なき軌道修正〟も行っていく。価値に見合った適正なプライシング戦略を徹底し、トップラインの成長とマージンの改善を両立させる改善へとシフトしていく。基幹商品である宅急便以外の事業領域にも協力に注力していく。宅急便で培った顧客基盤を活かしてコントラクトロジスティクス、グローバル事業など成長領域に経営資源を大胆にシフトし、飛躍的な成長を実現していきたい」と今後の方針を語った。

 昨年4月には中核子会社のヤマト運輸の社長に54歳(当時)の阿波誠一専務が長尾氏に代わって就任したが、今回、51歳の櫻井氏がヤマトHDの社長に就任することでグループの経営陣の若返りがさらに進むことになる。

 ヤマトHDの社長に就任する櫻井敏之(さくらい・としゆき)氏は1998年4月にヤマト運輸に入社。13年にEC営業部課長に就任後、15年にヤマトWebソリューションズの社長、16年にヤマトHDの経営戦略立案推進機能シニアマネージャー、20年にヤマトロジスティクスの営業統括本部執行役員を経て、21年にヤマト運輸に帰任し、法人部門法人ソリューションコントロールセンターゼネラルマネー ジャー、22年にコーポレート地域共創部地域共創部長、24年にネコサポ事業開発やエリアマネジメント推進を統括する執行役員、昨年4月からは常務執行役員として主力事業の宅急便事業を統括していた。福岡県大川市出身、慶應義塾大学法学部卒、1974年11月21日生まれ、51歳。

カテゴリ一覧