イムラがDM大賞で6作品入賞、反応率向上の仕掛けに高い評価

2026年03月25日 14:19

2026年03月25日 14:19

 封筒製造やメーリング事業などを手掛けるイムラでは、ダイレクトマーケティング支援事業として「イムらと」を展開し、DM(ダイレクトメール)の企画から製造、発送までを一気通貫で提供している。3月12日には昨年半年間で実際に発送されたDMの優秀作品を選出する日本郵便主催の「全日本DM大賞」において、手掛けた全6作品が銀賞をはじめとする上位賞を受賞。クリエイティブ内容に加え、開封率やレスポンス率の高さなどが評価された。


0325163851_69c3910be307e.jpg 今回、銅賞を受賞した三井住友海上でのDMは、生協会員に保険加入を促す内容で実施。A4サイズの圧着式DMに、保険のポイントを端的にまとめた取り外し可能な変形A5サイズの冊子を内包し、独立した読み物としても保存ができるギミックを採用。紙で最小限の情報伝達を行いながら、詳細確認は二次元コードからウェブに誘導する内容とした。また、母の日など季節行事からギフト感を演出したポップアップも取り入れている。同DMを活用したいという団体も増加しており、組合員の保険加入増加の後押しになっている。

 また、銀賞となった東京医師歯科医師協同組合での圧着式DMは、全国のクリニックへキャッシュレス決済端末の導入を促す内容で実施。ほぼ原寸大となる端末のイラストをDMの裏一面に印刷することで、会計カウンターに端末を設置した際のイメージがわきやすくなる見本として設計した。こちらも従来DMと比べて高い反応率を記録した。「原寸イラストはスマホなど他のデジタル家電やサプリ、コスメ、雑貨などにも応用できる。分かりやすいインパクトでイメージが想起しやすい」(メーリング&デジタルソリューション営業第一部の床井奈美氏)としている。

 そのほか、今回の受賞作品以外にも、過去には大手総合通販企業において、ノベルティ入りの封筒型DMによるエンゲージメント向上施策を実施。優良顧客向けに絞ったバースデーDMでは、メイン顧客のシニア層に親和性がある封筒デザインや菓子の同梱物を採用したことで、従来のクーポンのみのDMと比較して、受注額が拡大。その後の継続利用にもつながる成功事例となった。


ポスティングのサービスも展開

 イムらと事業の最大の強みは、封筒制作からクリエイティブ企画、印刷、封入・封緘、発送代行までを同社で一貫して請け負うことができる設備やノウハウを持っていること。「DMはギミックとデザインが嚙み合ってはじめて効果が出るもの。アイデアだけでは実現できない場合もある。(一社で)両方の仕組みを理解した上で一番効果が発揮できるDMを提案できることは大きい」(同武数馬氏)と説明。これらの自社機能に加えて、クライアントの商品特性や顧客層、DMを出す目的、そのすべてを分析した上で、最良の販促設計ができると考えている。

 そのほか、イムらと事業の直近の取り組みとしては、宛名なしの封書型DMである「まるっとMEGA LETTER」も展開。年々郵便価格が上昇する中で、民間宅配事業者と連携してメール便よりも安価でエリアを絞りながら効率的に販促ができるポスティングサービスとなる。

 大手健食通販の導入事例では、注文はがきを入れた封書で実施。全国的に新聞の購読部数が落ち込み、新聞折込チラシの効果が限定的となる中で、確実に顧客の手元に届くオフラインメディアとして奏功し、導入前と比較してレスポンス率を高めることができた。

 今後についてはAIの活用なども視野に入れつつ、引き続き、紙メディアの価値を最大化する販促支援を拡充していく。「ウェブ広告はコストが安いがすぐに流れていくもの。DMの良さはそこに〝現物〟があるということ。現物があるからこそ、リマインド効果が継続する。それだけに今後は手元に残ることを意識して作る必要がある」(武氏)とした。

 「ウェブマーケはSNSも含めてメディアが多様化し過ぎたために、どこに力を入れるべきか正解が見えづらくなった。一方、オフラインマーケは住所・宛名に向けて届ける仕組みは以前から変わらない。狙った人に確実に届けられる究極のダイレクトマーケティングとして、その強みを活かしていきたい」(床井氏)とした。

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