LINEヤフーがAIで買い物支援 仮想モールの機能に実装、相談・要望受け商品提案

2026年03月04日 12:59

2026年03月04日 12:59

 LINEヤフーは2月25日から、運営する仮想モール「ヤフーショッピング」で生成AI(人工知能)が利用者からの相談・質問を受け、当該利用者の属性や購入履歴なども加味しつつ、最適な商品を提案する機能「Yahoo!ショッピングAIエージェント」の実装を開始した。同社では実購買率向上などに寄与するだろうとみており、同モールの流通総額拡大につなげたい考え。

0304153836_69a7d36cbca5d.jpg 「Yahoo!ショッピングAIエージェント」は例えば「本格的なコーヒーメーカーが欲しい」という利用者の商品購入に関する質問や要望、相談に対して会話形式で条件を整理しながら、人気メーカーの製品をピックアップし、エスプレッソ式やドリップ式などの違いを分かりやすく比較して提示するなど商品特徴の要約や比較情報など商品選択に必要な情報を提示する。質問や要望は追加することもでき、例えば「もう少し安いものを教えて」と要望するとセール品や値下がりしている商品を、「この商品と似た別の商品との違いを知りたい」という要望には類似品などを再提案する。利用者はそうした情報をもとに当該画面に表示した商品詳細ページや買いものカゴへの導線からそのまま「ヤフーショッピング」での商品購入が可能になる。また、ログイン状態で利用している場合は過去の購入履歴や同モール内の情報に基づいて当該ユーザーにし好などに合致する商品の提案なども行うほか、キャンペーン期間など購入時のポイントの還元率が高い日などに購入タイミングを提案したり、配送予定日や送料の確認なども表示する。

 「Yahoo!ショッピングAIエージェント」は「ヤフーショッピング」のiOS版、Android版アプリおよびPCのウェブブラウザーで利用でき、例えばアプリの右下には常に専用タブを表示しており、トップページのほか、検索結果画面、商品詳細画面など様々なページから起動可能としており、商品を探し始める段階だけでなく、検索結果や商品詳細をみながらの比較・検討の途中からでも利用できるようにした。利用者はAIとの会話の流れを保ったまま利用できるため「さっき見ていた商品と比べてどう違う?」などといった形でもAIに相談でき、AIは購入判断に必要な情報を提示できるという。

 「Yahoo!ショッピングAIエージェント」を実装したことによる効果について同社では「これまでとは異なる形で商品を探すことができるため、ユーザーのコンバージョンレート(実購買率)が上がると思うし、利用者のし好に合わせた商品を提示するため、従来のキーワード検索での商品探しにはない〝発見〟という体験を実現できるのはないか」

 (コマースドメイン ショッピングSBU統括本部長の杉本務氏)とし、流通総額拡大への寄与を期待しているよう。

 今後の利用率にもよるが「Yahoo!ショッピングAIエージェント」が従来の商品検索に加えて、同モール内の主な購入導線になってきた場合、出店者は自社商品をAIに表示してもらうための対策をとる必要が出てきそう。同社ではAIが利用者に提示する商品のアルゴリズムについて「外部からの取ってくる商品に関する情報と『ヤフーショッピング』内の商品に関する情報を掛け合わせて商品をピックアップし、その後にユーザーのニーズにそっているかをAIがもう一度、ふるいにかけてから提案している」(コマースドメインショッピングSBUプロダクト開発本部長の市丸数明氏)とした上で、出店者の対応については「ブランド名やスペックなど商品の情報が正しく入力されているかなど基本的なことをしっかりやって頂くとか、レビューを増やしてもらうなどAIが選定するための情報を整えて頂くと、提案される確率があがっていく」(同)としている。なお、AIエージェントが提案する商品は医薬品など一部を除いた「ヤフーショッピング」で取り扱うほぼすべての商品となる。

 同社ではEC関連サービスのAIエージェントを互いに結び付けて、例えば「ヤフーショッピング」のAIエージェント内でネット競売サービス「ヤフオク」の出品商品を提案する取り組みなども進めていく考え。「『Yahoo!ショッピングAIエージェント』は『ヤフーショッピング』の商品を提案するAIエージェントだが、同じように『ヤフオク』の商品を提案するAIエージェントなど個別サービスごとにAIエージェントを今後作っていく。それぞれのエージェント同士を連携させれば例えば『Yahoo!ショッピングAIエージェント』の利用中に中古品の方がよいと判断した場合は『ヤフオク』の商品を提示したり、『ヤフオク』のエージェントに『ヤフーショッピング』の商品を表示するなども可能になる」(同)とし、そうした各EC関連サービスを横断して各エージェントでそれぞれの取扱商品が提示され始める時期については今夏頃をめどに計画を進めているようだ。

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