〈日本郵便の全日本DM大賞〉 大賞はアシックス商事 原寸大の靴を印刷、EC購入率も上昇

2026年03月18日 15:08

2026年03月18日 15:08

 日本郵便は3月12日、実際に送付されたダイレクトメール(DM)の中から優れたものを表彰する「全日本DM大賞」の今年度の受賞作品を発表した。金賞・グランプリはアシックス商事の「試着気分!スニーカー〝体感〟DM」(制作は富士フイルムビジネスイノベーションジャパン、フュージョン)が受賞した。


0319100930_69bb4ccaa2d51.jpg 同表彰は2024年4月1日~25年9月30日までに制作されて実際に発送したDMを対象にしたもの。戦略性、クリエイティブ、実施効果の3つの観点から評価し、優れた作品を選出する表彰制度となっている。今回は128点の応募作品を対象にDMやマーケティングの専門家による審査を経て、グランプリ以下、合計25点(計29賞)の作品を選出した。

 グランプリを受賞したアシックス商事のDM(画像)は、新商品のウォーキングシューズの買い替え促進や休眠顧客の活性化を目的として実施したもの。化粧品などのようにサンプルを封入できない商品であるため、どうすれば五感に訴えることができるかを考えた結果、圧着展開型DMの外面にシューズとほぼ実寸大の商品画像を印刷。足入れ部分の点線に沿ってカットすることで足首を入れて疑似的に試着できるよう設計した。中面ではスタイリングイメージから開発者による解説など、高価格帯商品を納得して買ってもらうための情報を掲載。これにより、前年同期に実施した別モデルでのDM施策との比較で142.9%の購入者数を記録。EC購入率では通常の2~5%台を上回る8.1%となった。店舗スタッフからもDMが好評となり、顧客向けのDMとしての機能にとどまらず、社内コミュニケーションの活性化にもつながったとしている。

 そのほかの金賞では「新規顧客部門」で、タイミーの「人手不足でピンチ!タイミーの物流現場レスキュー便」(制作はフュージョン)が受賞。物流·卸事業者をターゲットに、馴染みのある段ボール型のDMで業務を想起させ、保存性もある黄色い軍手を同梱したDMをドアノックツールとして展開し、認知を図った。1935通を発送し、架電営業時のDM認知率62.2%を達成した。

 「継続顧客部門」では産直の「新年早々縁起づくし!大きな年賀状でMRも2倍以上!」(制作はプラナクリエイティブ、コーユービジネス)が受賞。年賀状そっくりの巨大年賀状DMで、継続顧客のロイヤル化を狙うべく内容の見直しを実施。正月らしい「食品ノベルティ」や「おみくじ」を同梱したほか、販促チラシには「厳選食材」、「産直食材」、「限定グルメ」を組み合わせて買う「福袋3種」を掲載。市場で買い物をするような選べる楽しさを演出し、購買意欲を高めてMR前年比2倍の目標を達成した。こちらは審査員特別賞(クリエイティブ部門)も受賞している。

 「インビテーション部門」ではアツモリの「注文数100件超!AI検索で脱皮するアツモリ年賀状」(制作はアツモリ)が受賞。型抜きした蛇が剥がせるギミックを施し、「皆さまのおかげで一皮むけて成長する」という脱皮に例えたメッセージを年賀状に込めて送付。年賀状らしさにこだわり、巳年ならではの施策で企画力をアピールしつつも紙面にCTAを記載しないなどセールス感を排除。送付後に受け手がAI検索することを予想し、新たなCTAとしてAI検索を活用。AI検索につながるクリエイティブ設計に合わせてHPを再構築し、AI検索最適化を図った。

 そのほか、通販実施企業ではアサヒ緑健の「レス8%!食料品クロスで青汁休眠顧客の掘起しに成功」が銀賞を受賞。サントリーウエルネスの「お客様の面倒を解消する『事前印字』DM」と、ポーラの「顧客に寄り添うブランド別DMでF2転換1.26倍!」などが銅賞を受賞している。

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