犬猫生活が東証グロース市場に上場、海外展開やM&Aなど強化

2026年04月30日 14:40

2026年04月30日 14:40

 ペットフードのネット販売などを手がける犬猫生活は4月23日、東証グロース市場に新規上場した。同社には、ゾゾ創業者の前澤友作氏が立ち上げた前澤ファンドが出資していることもあって注目を集めたが、初値は公開価格の2990円を17.1%上回る3500円で、投資家から一定の評価を得て新たなスタートを切った。


0501091433_69f3f069ac011.jpg 犬猫生活は〝すべての動物とその家族の幸せな生活のために〟という理念のもと、無添加、国内製造、ヒューマングレード素材にこだわったプレミアムペットフードを自社EC中心に定期販売するD2Cモデルで成長してきた。2025年4月期の売上高約29億円の91%が自社ECで、注文の95%が定期購入によるものだ。

 また、同社では動物病院やトリミングサロンの運営へと事業領域を広げるなど、ペットの一生に寄り添うサービスを一体的に提供することで利用者の信頼を得てきた。

 今後は、質の高いペットフードやペット用サプリの開発をさらに推進するとともに、動物病院のM&Aや海外展開、卸の強化を通じて事業成長を加速する。

 同時に、獣医師の人材育成や地方における獣医療の課題解決にも取り組むなど、総合ペットケア企業としてのポジションを確立していく。

 2026年4月期については、主力のペットフード事業で引き続き積極的なマーケティング投資を実施して新規定期会員の獲得を加速するとともに、25年5月に実施したM&Aで動物病院の運営を開始しており、通期業績は売上高が前年比53.5%増の44億4900万円、営業利益は同約6.6倍となる6億600万円を見込んでいる。


犬猫生活の佐藤社長に聞く

上場で信用力高める

サプリの開発も強化


0501091425_69f3f06168a61.jpg 東証グロース市場に上場した犬猫生活の佐藤淳社長(=写真)に足もとの事業環境や成長戦略などを聞いた。

 ——株式上場を目指した理由は。

 「主力のペットフードはもちろんのこと、運営する動物病院やトリミングサロンについても、わんちゃん、猫ちゃんの飼い主からすると我が子を預けるには信用が非常に大事になるので、株式上場は信頼性をより高めるために必要だった。また、これから事業を大きく拡大させる上で資金調達という観点からも上場は考えていた」

 ——上場のタイミングについては。

 「これは予定通りで、当社は2025年4月期に黒字化を達成し、26年4月期にはさらに売り上げ、利益ともに大きく伸びるタイミングだ」

 ——資金の使い道は。

 「当社は事業領域を広げているが、引き続きペットフードの販売がメインになるので、広告宣伝を強化して『犬猫生活』の認知度を高めていく。直近はウェブマーケティングの強化が中心になるが、中長期では卸店舗などリアルの売り場での取り扱いが増えればマス広告も有効になる」

 「会社の利益を含めた資金全般という意味では、後継者不足などで廃業リスクを抱える地方の動物病院のM&Aを実施していきたいし、動物病院以外のM&Aも幅広く検討はしていく。上場で信用力がさらに高まれば、お客様にとってだけでなく、動物病院など事業を譲渡する側の安心感にもつながると思う」

 ——26年4月期も好業績を見込んでいる。

 「ペットフードの販売がしっかり成長していて、EC以外のチャネルでも27年4月期の事業拡大に向けた仕込みができた。今はECの売り上げが大半だが、ペットフード専門店でのテスト販売など、卸の強化に向けた準備ができたのと、昨年5月には台湾に進出している」

 「海外については、まずは台湾での事業基盤を固めながら、次のステップに向かう。まだ、国内のシェアも低いのでしっかり伸ばしながら、巨大な海外市場にもチャレンジしていきたい」

 ——商品展開については。

 「商品ラインアップについてもカバーし切れていないので、わんちゃんと猫ちゃん用のフード、サプリの2軸で開発を進める。サプリはペットの高齢化に伴ってニーズが増えている。当社では腎臓ケア、エイジングケア、口腔ケアなどのサプリを展開している。まだ新しい市場で通販チャネルが強い領域なので、当社にとってもチャンスは大きいと見ている」

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