J-Beauty産業研究会が化粧品の効能範囲拡大、27年度に厚労省で検討へ

2026年07月15日 14:31

2026年07月15日 14:31

 美容産業の振興を図るJ-Beauty産業研究会(会長=林芳正自由民主党議員)は、27年度中に、化粧品の効能範囲拡大を目指す。産業界と連携し、厚生労働省で検討を進める。厚労省とも見直しが必要との認識を共有しており、「なるべく早く。来年には検討されないと国際競争に間に合わない。スピード感を持ってやる」(幹事長=小林史明自民党議員)と話す。


0716113951_6a58447726eeb.jpg 7月13日、産業界、行政関係者らを招いた説明会を行い認識を共有した。産業界からは、78人が参加。内閣府、厚労省、総務省、経済産業省など関係省庁の担当者から説明を受けた。産業界は、年内に行政との協議の窓口や施策立案を行うコンソーシアムを発足する。

 化粧品の広告規制は、①エビデンスに基づく、数値、体験談の活用、②56項目に限定される化粧品の効能範囲の見直し——を目指す。①は、局長通知に基づく「医薬品等適正広告基準」で規制され、②の見直しは薬機法の改正が必要になる。

 数値データ等活用は、厚労省との協議により27年度内に広告基準の見直しを目指す。「皮膚にうるおいを与える」など56項目に限定される効能範囲は、現在、ポジティブリスト方式で規定されている。J—Beauty産業研究会は、ブラックリスト方式、ハイブリッド方式を検討することで、自由度を高めたい考え。厚労省は25年度の補正予算で諸外国の規制を調査しており、年内にPMDA(医薬品医療機器総合機構)で具体的な基準の検討を始める。

 協議の窓口となる民間コンソーシアムは、今年9月に準備委員会を設置し、同12月の発足を目指す。一般社団法人として立ち上げる。

 準備委は、「J-Beauty」の業界間の相互理解や認証制度、違法広告調査等に関わるワーキンググループ(WG)等を設置する。関係省庁と協議を行いつつ、輸出拡大や認証制度等、運営体制に関する素案を策定する。

 設立に際し、一般用化粧品、業務用化粧品、美容商材、美容家電、美容機器など「製品領域」、ヘア、エステ、ネイルなど「技術・サービス領域」に関連する8つの分科会を設置。各産業の課題共有や相互理解を目的にした横断WGの設置を予定する。J—Beauty産業は、化粧品のほか、エステ、美容サロンなど10の関連産業を対象にする。各産業界の課題、規制官庁が異なるため、相互理解と連携が課題になる。

 政治側は、今年10月をめどに議員連盟の発足を予定する。正式な案内はこれからだが、「すでに十数人以上の議員から参加したいとの声をいただいている」(小林議員)としており、関心の高さが窺える。議連は、官民の連携に向けた支援を行う。

 J-Beauty産業の振興は、政府の成長戦略、骨太方針、知財戦略に明記された。成長戦略、骨太方針は、閣議決定を経て正式に決まる。

0716114019_6a584493441cc.jpg 並行して経産省は「化粧品産業競争力強化検討会」を行ってきた。今年6月に、J-Beauty産業研究会の提言を採用する内容の中間報告をまとめている。今回の会合では、省庁間が連携した戦略推進の方針、JETRO(日本貿易振興機構)による海外の展示会出展支援、市場調査、海外規制の統合データベースの構築など輸出支援策を進めることを報告した。

 17の重点分野の成長戦略のうち、美容産業は親和性の高い「コンテンツ産業」に位置づける。成長戦略は、官民投資がベース。コンテンツ産業は、33年までに約34兆円の官民投資を見込む。

 美容産業も、まずは民主導のコンソーシアムが輸出拡大に向けた支援策、規制改革の要望をまとめ、政治、行政の協力を得て海外展開、インバウンド需要の取り込み、産業基盤強化を進める。小林議員は、「産業を超えて必要な投資を産業界自身が考えることが重要。グローバル市場の開拓に向け、個社ではなく連携したマーケティング戦略の立案に期待したい」と話した。

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