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高島屋、石原軍団の炊き出しを商品化――"味の再現"キーワードに通販商材強化

2011年11月17日 18:15

8men.jpg 高島屋のクロスメディア事業部は、「味の再現」をキーワードに食品分野で通販商材の開発を強化する。同社では、昭和40年代に日本橋高島屋の大食堂で人気だったビーフカレーをレトルトパックで商品化したところ、ほかのカレーの7倍を売るヒットとなったことなどから、開発ストーリーが商品価値を高める要素のひとつになると分析。味の再現シリーズを"お家芸"として確立し、MD面で他社との差別化につなげる。

 一環として11月11日、石原プロモーション(石原軍団)の炊き出しメニューを商品化。「石原軍団炊き出しカレー」、「石原軍団炊き出しとん汁」として販売を始めた。

 3月の大震災後、宮城県石巻市で行った石原軍団の炊き出しに、高島屋グループが食材の提供やボランティア派遣などで協力したことから今回のコラボが実現。炊き出しに参加した高島屋の調理スタッフが炊き出しの味を再現し、石原プロの渡哲也さんなどにお墨付きをもらって商品化した。

 定番のカレーは、大きめにカットした野菜と、にんにくやトマトケチャップの隠し味が軍団流という。カレーととん汁は、いずれも5食セットで税込2000円。
 11月11日に通販サイト、同月14日からは通販カタログで販売を開始。売り上げの一部を被災地に寄付する。当面は、通販チャネルで販売するが、店頭でも販売される可能性はあるようだ。

 同社では「震災支援の輪を一過性のものにしないためにも、炊き出しメニューの商品化で復興支援を継続したい」((青木和宏クロスメディア事業部長)としており、第2弾として年明けにも「炊き出しおでん」と「炊き出しぜんざい」を販売する計画という。

 今回、カタログ顧客には、冬号の発送に合わせて4ページ立ての媒体を同封。渡哲也さんと徳重聡さんのメッセージや、石巻での炊き出しのようすを写真などで紹介する。同内容は「高島屋オンラインストア」でも一部を引用して掲載する。

 なお、高島屋では震災の影響で保存食に注目が集まるというマーケット変化に加え、「高島屋大食堂のビーフカレー」のヒットも後押しし、カレーのレトルトパックの売り上げはネット販売やカタログでは前年比5割増し、店頭(日本橋高島屋)の食料品売り場でも同2割増しで推移している。
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