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楽天 店舗向けにウェブ講座、新型コロナ禍受けて「ZOOM」使い双方向で

2020年 5月 1日 13:38

  楽天は4月20~30日まで、出店者が楽天市場やネット販売に関する基礎知識が学べるポータルサイト「楽天大学」において、無料のオンライン講座「楽天大学まなびウィーク」を連日開催した(土日・祝日を除く全8回)。オンライン会議システム「ZOOM」を活用したもので、リピーター育成やトレンド分析など、集客や単価アップにつながる手法を紹介した。

 企画を立ち上げた、クライアントコミュニケーション部楽天大学グループの森谷美菜子マネージャーは「新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、仕入れやキャッシュフローに苦しむ店舗がいたり、実店舗に人が来なくなった店舗がいたり、不安な思いをしている店舗は多いはず。楽天市場でのノウハウを伝えるのが楽天大学の役割だが、こういう状況だからこそ、少しでも店舗に前向きになってもらえる場を提供したいと考えた」と開催理由を説明する。

 楽天大学では「RUx」という動画専門講座を展開しているが、ZOOMを使った講座であることから、店舗の反応がその場で分かる点が同社にとってのメリットとなる。発案から1週間で企画をスタートした。新型コロナの影響で電話対応が難しくなっていることから、顧客対応ツール「Rメッセ」の使い方や、新型コロナによる消費行動変化への対応なども解説する。連日数百人が参加しており、約500人が参加した日もあったという。ZOOMのチャット機能を活用し、店舗から質問や意見を受け付けるなど、双方向のやり取りをすることで理解を深めた。

 24日の講座はクーポンについて解説。クーポン発行のメリットや、目的に応じたクーポンの発行方法を「基本編」「応用編」に分けて紹介した。  例えば「客単価アップ」を目的としてクーポンを発行する場合は、1枚だけ発行するのではなく、購入価格帯別に複数クーポンを同時に発行するのが効果的と説明。価格帯としては「真ん中」を選ぶユーザーが多いことから、例えば3枚発行する場合なら、中価格帯クーポンの割引率を最も高くするのが良いとアドバイスした。

 また「顧客育成のためのクーポン配布方法」としては、「購入履歴にあわせた発行」を紹介。例えば、美容マスクを買った顧客だけに、美容液購入に使えるクーポンを載せたメールマガジンを送る。さらに、美容液を買った顧客には、保湿クリーム購入に使えるクーポンを載せたメールマガジンを送付。買った商品と相性の良い商品をクーポンと合わせて提案するというものだ。

 初歩的な内容から応用編まで、クーポンの効果的な配布方法を紹介し、参加した店舗からは「教わった手法でクーポンを発行してみたい」などといった声が聞かれた。  講座に連日参加している「マックス石鹸 楽天市場店」の藤田修司氏は「普段から『RUx』を活用しているほか、家で仕事をしていると息が詰まることもあるので、他の店舗とやり取りすると気分転換になるのではと考えた」と受講した理由を説明。24日の講座については「クーポンは発行していたが、細かい設定までは気にしていなかったので、非常に勉強になった」と感想を語った。 
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