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製品は、機能性を研究レビューで評価していたが、処分は届出成分の根拠に踏み込むものではなく、届出表示からの逸脱を対象にしている。同一成分を含む他製品に影響はない。
対象は、同社が販売する「スリムサポ」。機能性関与成分として「りんご由来プロシアニジン」を配合していた。機能性は、研究レビューにより評価し、「肥満気味な方の体重、体脂肪、内臓脂肪、ウエストサイズの減少をサポートすることにより、高めのBMIを減らす」といった機能を表示する。
違反認定を受けたのは、(1)届出表示を超える著しい痩身効果、(2)届出表示以外の効果の標ぼう、(3)効果について、国(消費者庁)が認めているかのように示す表示――の3点。自社サイトや広告事業者の運営サイトにおいて、腹部の肉をつまむ人物の画像、前後比較画像等とともに、「4週間でマイナス20キログラム達成!!」と表示するなど、成分の作用で誰でも容易に、外見上、身体の変化を認識できるまでの痩身効果が得られるかのように示す表示をしていた。また、「美白、コレステロールの低下、脂質代謝改善、抗アレルギー、デンタルケア、アンチエイジング、スポーツパフォーマンス改善、便秘解消」など届出表示以外の効果を表示していた。
消費者庁は、不実証広告規制の規定(7条2項)に基づき、アリュールに表示の裏付けとなる合理的な根拠を示す資料の提出を要求。同社から届出資料、関連する研究論文が提出された。痩身効果については、「12週間でわずかな体重の変化がみられているが、外見上明らかな痩身効果とはいえない」(表示対策課)と評価。優良誤認と判断した。美白等に関する試験もあったが、「動物試験にとどまり、摂取方法も異なるものであるため効果があると認められない」として、優良誤認と判断した。
国が認定しているかのように示す表示では、「国がやせると認めたサプリ」、「国が痩せる効果を認めた機能性表示食品」などと表示していた。
機能性表示食品は、事業者責任による届け出制のため、国の評価や許可を受けたと誤認される表示を認めていない。届出について、消費者庁は一般的に「受付」「公表」などの用語を用いて表現している。
21年3月以降、国民生活センターの「PIO―NET」に寄せられた同社に関する相談件数は23件(今年11月時点)。多くは定期解約や返品など取引条件に関するものだが、「効果がないのでは」といった相談もあった。
アリュールに処分に対する受け止めや今後の事業に対するコメントを求めたが、本紙掲載までに回答は得られていない。