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カタログハウスの独自発熱肌着「フジヒート」の売れ行き好調、 “暖かさすぐ実感”でリピート増

2024年 2月 8日 12:00

 カタログハウスが昨秋から本格販売を始めた独自開発の発熱肌着シリーズ「フジヒート」が好調な売れ行きを見せている。体温を吸収して遠赤外線を放射するという富士山の溶岩を粉砕し、吸湿発熱性の高いレーヨンに練り込んだ特殊な糸を使って編み上げた腹巻や靴下といった同シリーズの製品群は「暖かさが着用直後から実感でき、かつ持続する」という特徴があり、「これまでにない暖かさ」など購入者からの反応も上々。洗い替え用のリピート購入や腹巻の購入者が靴下など別商品を購入するといった動きが顕著で、本格販売から約3カ月時点での売り上げは「当初の計画から上振れ。一部の製品では生産が追い付かない状況が続いている」(同社)とする。好調な売れ行きからショーツなど来シーズンからを予定していた新商品を1月から前倒しで投入。また新聞広告の出稿など拡販策も積極化する。さらに今後は国内にとどまらず海外での販売に着手したい狙いもあるようだ。同社を支え得る主力商品となるべく開発した戦略商品である「フジヒート」の現状と今後の展開とは――。

 
購入者の評価「非常に高い」

 「暖冬の影響を懸念していたが(売れ行きは)大変、好調。レビューなど購入されたお客様からの評価も非常に高い。昨年購入した商品を愛用頂いて今年も購入する、というケースは多いがフジヒートの場合は『さらにもう1枚もう2枚』と買い増し頂けるお客様が多く、とても手ごたえを感じている」と「フジヒート」の開発を担当する通販生活商品開発部の辺見知美氏は本格販売から現在までの同シリーズの売れ行きについて話す。

 「フジヒート」は昨年4月から夏の冷え対策用に一部商品をテスト的に発売後、同10月からラインアップを拡充し本格販売を開始したカタログハウスが独自に企画・開発したダブル発熱肌着ブランドで富士山の溶岩を粉砕機で5ミクロン以下にまで砕き、微粒粉としたものをレーヨンわたなどに混ぜ込んで糸にした「フジヒート糸」を主に使って腹巻(1枚税込3500円)や腹巻ショーツ(同4980円)、ソックス厚手(同2990円)、ソックス標準(同2750円)、レッグウォーマー(同3300円)、スパッツ(同4980円)シャツ標準、ロングスパッツ(ともに税込7900円)などを展開している。

 同社によると富士山の溶岩は酸化鉄が豊富に含まれていることなどから、着用した人の体温を吸収して放射する力が強く、吸湿発熱性の高いレーヨンを組み合わせ、さらに熱を逃がさないように空気層をなるべく多く作るように編地を工夫することで各商品は着用後すぐに暖かさを実感でき、また、暖かさを持続する特徴があるという。

 昨年10月から同社の通販媒体である通販マガジン「通販生活」の冬号での目玉商品として14ページにわたって「フジヒート」のの「富士山溶岩とレーヨンによるダブル発熱効果」などの特徴を専門家の解説や独自に行った実験データなどを掲載しつつ紹介。同社の通販サイトでも「フジヒート」の特設ページを新設して訴求を強化した。あわせて新聞広告の出稿も強化。全国紙への全面広告または5段広告を月に2~4回、出稿したほか、ネットワーク広告やリスティング広告、インスタグラム内の広告などインターネット広告への出稿量も増やして重点投下した。

 こうした取り組みが奏功し、既存顧客への訴求強化のほか、新規顧客の獲得にも成功。同シリーズの製品群の売価は他の一般的な発熱肌着と比較して2~3倍以上と高めだが購入後、「フジヒート」の特徴でもある”暖かさの即効性と持続力”を実感したり、「フジヒート」の購入者にシリーズの商品を改めて紹介、訴求する「フジヒートの商品説明書」というA5サイズの小冊子を送付している効果などもあり、「洗い替え用に同じ商品をさらに購入頂いたり、『腹巻が暖かかったから靴下も買ってみよう』とシリーズの別の商品を購入頂くお客様が多い」(辺見氏)ことが「フジヒート」の初速の好調さを支えているよう。

 「フジヒート」の展開商品のうち、最も売れ行きがよいのは腹巻。厚さ1ミリと生地は薄手ながら薄いガーゼを2枚重ねた構造とし空気層を作り暖かい空気をため込めるような仕様としており、「着けると10分ほどで暖まり、しかも長時間暖かいまま。こんなに薄いのに」(同社レビューより=中略)など購入者からの評価も高いようだ。

 一方でダークホース的に売れ行きを伸ばしているというのがスパッツ。「下半身の冷えに悩む方が多いが、スパッツはお腹、膝、足首までを1枚でカバーできる」(辺見氏)ことなどから、リピート購入も多く、一時欠品となるなど「フジヒート」の他の商品をしのぐ売れ行きとなっているという。
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