〈改正製品安全4法〉 日本での越境ECに新規制、認証制度で国内管理を簡素化

2026年01月28日 14:12

2026年01月28日 14:12

 昨年12月25日に電気用品安全法などを含む「改正製品安全4法」が施行された。日本国内へ直接製品を販売する海外のメーカーや越境EC事業者に対する新たな規制であり、日本で販売する製品の安全性確保のために必要な措置を定めている。


0128165012_6979bfb474348.jpg 今回の改正では、国が定めた技術基準に適合していることを証明する「PSマーク」の対象製品を日本の消費者に直接販売する海外事業者は、新たに「特定輸入事業者」の届け出を行い同法の規制対象となる。特定輸入事業者には国内管理人の選任・設置を行うことが義務付けられた。

 「PSマーク」の対象商品としては、乳幼児用ベッドやガス器具のほか、電気調理器具や冷暖房器具、電動工具といった身近な生活家電がある。これまではこうした商品について、ECサイトを通じて海外からの直接販売で何らかの製品トラブルがあった際に、責任を負うべき事業者や連絡を取れる窓口がないことが多く、PSマークが付されていない粗悪な商品などを購入した消費者が製品被害を販売元に訴えることが難しいケースも生じていた。

 同問題に詳しい電気製品の安全に関する第3者認証制度の運用・認定を行う電気製品認証協議会(SCEA)によると、今回の改正で、「国内管理人への立ち入り検査ができるようになる。また、出品者がリコールなどの必要措置を講じない場合には、売り場であるモールに対して行政が出品削除を要請できるようになったことも大きい」とし、抑止効果につながることを期待する。

 しかしながら普及に向けての課題もあり、電気用品を例にとると、特定輸入事業者の国内管理人に対しては販売する電気用品名・型式区分の確認をはじめ、技術基準適合確認の証明、自主検査の実施記録の管理など、様々な義務が求められており、必要な言語や専門知識の問題から、その業務のハードルが高くなることが考えられる。

0128165026_6979bfc2bcf6e.jpg そのためSCEAでは、電気用品安全法などの要件を満たした製品・企業を認証する「Sマーク」の認証取得を海外の事業者にも推奨している。同マークを取得することで、これらの業務において国内の専門認証機関によって証明書類や検査記録の作成までを任せることができるとする。「行政の立入検査を受ける時に必要な書類の準備など、認証機関に依頼すればすぐに出せるようになる。事業届出以外の業務を大幅に軽減できるメリットがある」(SCEA)としている。

 SCEAでは今回の改正を機に、海外事業者からのSマーク認証取得の申請が増加することを見据え、同法を解説するセミナーを中国語にも対応した形で開催。海外のメーカーや販売事業者に向けて、日本向けの越境ECで責任範囲が明確化した内容の周知を図り、同マークを通じて必要なサポートを行う考え。

 海外との越境EC取引が拡大する中、日本の消費者に安全な製品の流通を担保する仕組みとして、同法を巡る行政や周辺業界の今後の取り組みが注目される。

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