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ラストワンマイル協同組合 配送体制を強化へ、受持エリア細分化し新組合員に

2019年10月17日 16:15

 複数の中小運送事業者で宅配事業に取り組むラストワンマイル協同組合は、実稼働を始めた昨秋から1年を迎え体制強化に乗り出している。現状は1日当たり3000~5000個の荷物を配送しており、今後2年でその数を3万~5万個まで拡大する。組合員は設立当初23事業者で構成していたたが、現在は28事業者へ増えており、今後は荷物の増加を見込み一部エリアでの受け持ちの細分化し、新規の組合員も募っていく考え。

 1日当たりの荷物量は月によって変動があるが、ここ最近は3000~5000個で、多い時で6000個(今年9月の実績)というケースもあるという。今後2年ほどをかけて荷主を広げ1日当たり3万~5万個という設立当初に設定した目標に向け配送体制を強化していく。

 組合員を補充するのは千葉県や東京23区。荷物の増加とともに既存の担当組合員の負担が増すようになることが想定され、その組合員が現状受け持つエリアを細分化して(23区であれば1区あたり1事業者などを検討)、新たな組合員へ受け持たせることで安定した配送体制を確保する考え。

 また関東(1都5県)の配送を受け持つ組合員のほか、大阪を担当する事業者が組合に加入。関東に加え関西にも広がっており、今後は中部などの組合員加入も検討している。

 組合は昨年6月からの実稼働を予定していたが、システムの不具合などから昨年10月から実稼働を開始した。システムはヤマトシステム開発のものを採用しており、それにより業務がスームズに行えるようになっている。さらに全国配送も複数の大手運送事業者が出資するコラボデリバリーへ自前エリア以外の配送を委託して可能にした。

 組合はこれまでも敬遠される大型荷物の受け入れを積極化。大型家具や家電などツーマン(2人体制)で対応する業務も注力していく考えであり、荷主の既存の委託配送業者も交えた効率的な大型荷物配送を実施していきたいという。また今年6月からは共同倉庫での保管から配送までを受け持つ「倉庫シェアリング事業」を利用する通販事業者の募集を続けており、これまでに18社の応募があったという。
 
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