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消費者庁 “定期縛り”めぐり初処分、TOLUTOに特商法に基づく業務停止命令

2020年 1月13日 13:30

 消費者庁が通販の”定期縛り”をめぐる表示を対象にした初の行政処分を下した。12月26日、化粧品通販を行うTOLUTO(=トルト)と、健康食品通販を行うアクアを対象にしたもの。いずれも消費者から定期購入契約であることが分かりにくい表示を行っていた。事案の悪質性や被害の広がりから総合的に判断し、トルトには特定商取引法に基づく3カ月の業務停止命令を、実質的に事業を主導した個人を対象にした同期間の業務禁止命令も下した。

 
 トルトは、昨年10月、e.Cycle(=イーサイクル)から社名変更した。イーサイクルは同9月、販売する健食で下痢等の健康被害が急増していたことから消費者庁が商品と企業名の実名公表を行った。その後、社名を変更。中谷裕一前社長が退任し、佐々木社長が就任していた。

 特商法は、通販において、商品の販売価格や対価の支払い時期等を表示することを義務づけている。また、省令で定期契約する場合の金額、契約期間などの販売条件を表示することを求める。画面上の操作から顧客が契約を容易に認識できるように表示しなかったり、申し込み内容を容易に確認・訂正できない行為を「顧客の意に反して通販の売買契約させる行為」として規制する。同行為の違法認定は初めて。

 トルトは、運営する通販サイトで「REGREリンクルセラム」という化粧品を販売。昨年5月から11月、定期契約の申し込み確認画面で2回目以降の商品代金の支払い代金を表示せず、顧客が定期契約であることを容易に認識できるように表示していなかった。

 また、申し込み確認画面で契約の「完了ボタン」より下に著しく小さい文字で契約条件を表示。条件は130行に渡っており、複数回スクロールしなければ内容を確認できない状態だった。契約条件自体の表示がないことによる違法認定はしていないが、スクロールバーを表示しないなど顧客が申し込み内容を容易に確認できるようにしていなかった。

 消費者庁は、トルトに通販による商品の広告や注文受付など12月26日から3カ月間の業務停止処分を下した。また、違反行為の発生原因の分析、再発防止策の策定を指示した。同社の前代表取締役の中谷裕一氏に対しても同法に基づき、通販に関する広告を行うなどの業務に関する3カ月の業務禁止命令を下した。「取締役と同等以上の支配力があると認められ、業務遂行に主導的な役割を果たした」(取引対策課)と判断した。

 アクアは「みのりの酵素」というダイエットサプリメントを通販で販売。定期契約に絡み、遅くとも昨年10月以降、申し込み確認画面で「ご注文完了ページへ」と表示していた。ただ、実際はこのボタンを押すと申し込みが完了。「『完了ページへ』などと次の確認画面があるかように表示し、申し込み完了が容易に認識できるようにしていなかった」(同)として、表示の是正や再発防止策の策定を指示した。

 通販の定期購入をめぐっては、「初回0円」などと訴求しつつ、複数回の定期契約を迫る”定期縛り”をめぐるトラブルが増加していた。法改正を通じ購入総額の表示など義務化が進んだが、定期契約と認識しにくい表示が横行していた。
 
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