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TMJ 感情解析AIを販売、オペレーターと顧客の通話から解析

2020年 4月 6日 13:30

 セコムの子会社でコールセンター事業を手がけるTMJは3月18日、汎用版感情解析コールセンターAI「EmoDaruma(エモダルマ)」の販売を開始したと発表した。音声感情解析AI開発のEmpath(エンパス)と共同開発したもので、通話時にオペレーターと顧客の感情を分析した内容を可視化してセールスの向上などを図れるという。インバウンド・アウトバウンドなど幅広い用途で利用できるもので、TMJのクライアントをはじめコールセンター業界へ販売していく。

 エモダルマは、オペレーターの発話内容から感情をリアルタイムで解析しオペレーターへPC画面で表示する機能と、管理者用のタブレット画面においてオペレーターと顧客の感情パフォーマーをスーパーバイザーが一覧で確認できる機能とで構成。オペレーター用では、解析の結果から「褒め」「励まし」「労い」などをダルマのキャラクターによるバーチャル・アシスタントが表情で示す。スーパーバイザーなどの運営管理者用では、オペレーターと顧客の双方の感情推移をビジュアルで確認でき、オペレーターへは画面を通じて即時のフィードバックが行える。

 TMJでは、エモダルマにより新人オペレーターの早期業務習得、コールセンター業務生産性の向上、オペレーターの定着率改善が期待できるという。またスーパーバイザーに対しては業務負荷の軽減を図ることで、管理品質向上、工数削減、オペレーターケアの充実化につながるとしている。オペレーター側からスーパーバイザーを呼び出すボタンなども設けており、両者間のスムーズな意思疎通も行えるようにしている。

 TMJとエンパスは15年から感情解析技術に関する共同開発を進めてきた。昨年春には、オペレーターから「画面を見てどうするべきかが即座に分かるものを」との要望があり、エモダルマの開発に着手。昨年11月にアウトバウンドのみのテスト版の提供を開始し、今回はインバウドにも対応するようにして本格的な販売に着手した。なお、TMJとエンパスは共同開発した感情解析に関する特許(特許名称「情報処理装置、情報処理方法、情報処理プログラム」)を1月17日に取得している。

 
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