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アイケイ テレビ通販強化へ本腰、放送枠選定作業にAI導入

2018年 7月26日 16:32

 化粧品や食品などの企画・販売を手がけるアイケイは今期の重点戦略としてテレビ通販や自社コスメブランドなどを軸とした売り上げ拡大を目指している。

 同社では、通販企業などへの卸販売を含めた「メーカーベンダー事業(通販関連事業)」の2019年5月期の売上高について前年比11・0%増の189億7500万円を計画しており、中でも子会社でテレビ通販事業を手がけているプライムダイレクトによるインフォマーシャルの売り上げ比率を高めること図っていく。

 同子会社ではグループ会社が持つ商品開発セクションを活用しており、すべて自前で商品開拓できることから高い利益率が得られる強みがある。またヒット商品については、テレビ通販以外にもグループが持っている通販企業・小売店舗への卸販売ルートなどを活用できるため、流通企業を通さずにコストを抑えて販路拡大できるメリットもある。

 昨年は同子会社が発売した電気振動の腹筋機器「バタフライアブス」がヒット商品となり、グループの売り上げ・利益をけん引したことから、今期についても新たなヒット商品を年間で1~2アイテム程度を創出することを目指す。

 それに向けて今後は、年間で約10アイテムのペースでテストマーケティングを実施していく考え。
 また、ヒット商品の育成に当たって、インフォマーシャルで鍵となるのはTVメディアバイイング(放送枠の選定)で、今年10月からはその選定作業にAIを導入する。どういった商品をどの時間帯、どの番組の後で放送するかなど、細かい条件を基にAIが最適の放送枠を選定して、レスポンス効率を高めていく考え。

自社コスメを国内外で拡販

 また、自社コスメブランドの「LB(エルビー)」については、国内外での拡販が進んでいる。

 グループ会社で中国展開している「LB上海化粧品有限公司」については、2018年4月に現地向けのEC事業を開始。リアルでは12月末までに3000店舗への導入開始を予定している。年率15%で成長し、5年後には1兆円に到達するとされる中国のメイク化粧品市場において、2~3%のシェア獲得を目指す。

 国内の実店舗での販売については、18年5月末時点で1750店舗で展開しているが、19年5月末までには2500店舗へ拡大する予定。販促については国内国外ともに、SNSを中心としたプロモーションを強化していく。

 そのほか、実店舗をメインにスキンケア商品を展開している「SKINFOOD」事業については、ネット会員数が年々増加し、18年5月末時点で約1万8000人となったことから、EC比率の拡大も図っていく。オムニチャネルの精度を高めていくほか、アマゾンやアスクルなどモールへの出店も行い、今期の売上高は前年比34・6%増の1億4000万円を目指す。

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