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アーバンリサーチ EC販路で定価販売推進へ、物作りに原点回帰、自社ECのモール化も

2019年10月 3日 13:40

 セレクトショップを運営するアーバンリサーチは、物づくりの強化に原点回帰してECチャネルでも定価販売比率を高めるほか、自社通販サイト「アーバンリサーチ(UR)オンラインストア」のモール化を進め、提案力・サービス力を強化し、自社EC比率の拡大を図る。

 同社のEC事業についてはこれまで、自社ECのシステム開発に時間がかかっていたこともあり、成長戦略としてはファッションECモール「ゾゾタウン」での売り上げ拡大を促進し、EC売上高全体では200億円を超えてきている。

 「ゾゾタウン」では、マーケットインの発想で売れ筋商品の在庫を積み、割引クーポンで売り切るビジネスが効果的で、売り上げを大きく伸ばしてきた。

 ただ、割引クーポンに多くのブランドが参加し、他のECモールにも浸透したことで、「消費者はクーポンがなければ買わないようになり、リアル店舗にも影響が出てきた」(坂本満広執行役員WEB事業部部長)という。加えて、クーポン施策が蔓延したことで以前ほどの効果は見込めず、販促費が膨らんできている。

 同社では、「売れ筋だけを作ってクーポンで売り切るビジネスは遅かれ早かれ破綻する」(同)とし、プロパー価格でも買いたいと思ってもらえる商品づくりに原点回帰。自社ECで新たな商品、ブランドを充実させるほか、既存ブランドの企画力も高め、品質とファッション性も含めて物づくりに力を注ぐ考え。

 一環として、9月上旬に「アーバンリサーチドアーズ」でEC限定レーベル「thint(ティント)」を始動し、「URオンラインストア」での販売を始めた(画像)。

 新レーベルは主婦層、ママ世代をターゲットに素材の上質さや着心地はもちろん、大人の身体に馴染むシルエットを重視。ドアーズのカジュアルベーシックにフェミニンさやエレガンスさを加え、アレンジの効くアイテムを展開する。

 「ティント」は自社ECで接客、販売するが、ゆくゆくは路面店などの実店舗に取り寄せられるようにしたい考え。また、今後はほかのブランドでもEC限定ラインの開発が視野にあり、自社ECに厚みを持たせていく。

 同社では「ティント」や他のEC限定ラインを育成し、成果が得られればEC事業部とブランド事業部が一緒に取り組むショールーミングストアのような店の出店もあり得るとしている。ECチャネルとの親和性が高いブランドを育成することで、全社的なEC化率の底上げにつなげる狙いもある。

専門店を集積

 一方、「URオンラインストア」のモール化にも着手している。今年5月には家具を中心としたセレクトショップ「アーバンリサーチファニチャー」の売り場を「URオンラインストア」内に設けたのに続き、同社のバイヤーがセレクトした高感度なファッションアイテムだけを扱うEC限定ストア「アーバンリサーチバイヤーズセレクト(URBS)」を従来の単独サイトに加えて「URオンラインストア」内にもショップのひとつとして売り場を開設した。さらに、同社が運営するギフト専門の通販サイト「musve(むすぶ)」の売り場も設ける予定で、「URオンラインストア」内に自社の専門店を集積する。

 「URオンラインストア」をモール化することで、商材ごとに異なる機能やサービスを同サイトに移植。「むすぶ」で行っている箱詰めやラッピングといったギフト対応などの強化につなげる。

 また、「URオンラインストア」内にポップアップショップの売り場を作り、アーバンリサーチの世界観に合う外部企業の商品を特集企画のように期間限定で取り扱っており、相性のいいブランドは常設出店もあり得るという。現状、ポップアップでは「ビッグマック・メード・バイ・オーディナリーフィッツ」や「メゾンキャンバス」「靴下屋」などの商品を提案。ファッション商材だけを扱っているが、リアル店舗ではライフスタイル提案を強めており、今後はコト消費も含めてカテゴリーを広げていく。

 同社では今後、EC限定レーベルの強化や自社ECのポップアップショップを充実させ、EC売上高に占める自社ECの割合を2~3年後をメドに半分程度まで高めたい意向だ。

 
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