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CROOZ EC Partners 大手中心に支援案件開拓、物流面からの提案も強化

2019年12月16日 13:30

 クルーズグループのCROOZ EC Partnersでは、企業の通販サイト構築から物流、プロモーションなどを展開している。2018年3月に立ち上がった同社では、現在、10~15社程度のクライアント企業のEC支援業務を手がけており、全社の合計年商では1兆円程度となるなど大手企業を中心に開拓が進んでいる。

 以前からクライアントより、O2Oの導線を強化したいという要望は高くあったが、最近ではネイティブアプリを作りたいとの声も増加。その一方でアプリを単なるチャネルの一つとして考えている企業が多く、作ったものの放置されて、運用の主流はウェブとなっているケースがあるという。

 また、最近は色々な機能を盛り込みがちで、顧客にとっては使いづらくなっているケースも散見。「例えば、ポイントアプリに振り切るのか、リアルとECの在庫を連携させてしっかり顧客に買ってもらえる通販アプリにするのか。アプリを開発する際に、定義決めから入ることが大事」(稲子谷社長)とし、目的に応じた設計の提案を図っている。

 また、同社の場合、グループのファッション通販サイト「SHOPLIST」で経験を積んだエンジニアがシステム開発を担当しているということもあり、内製化ならではのサイト運営のノウハウと、開発スピードの速さが大きな利点となっている。

 同社によると、一般的に追加の開発費用やランニングコストの高さ、サイトが落ちるといったトラブルは、通販サイトの成長スピードに開発側が追い付いていない問題があると分析。売上高が250億円規模まで成長したSHOPLISTでの経験は大きな強みとなり、クライント企業の段階的な事業成長に合わせたシステムを、必要なタイミングで開発・提供できるとしている。

 また、物流面からの提案も強化。現在は23区に限定してクライアントの商品を顧客に配送するサービス「JAD宅配急便」を展開。自前で車両を持って配送エリアを絞ることで、配送効率を高めて、競合よりも低単価で提供するサービスとなっている。

 「物流システムを変えるケースは中々少ないこともあり、キャリアを変えるのはシステム連携や交渉条件が上手くいけばすぐにまとまるので、そこから幅広く提案できるようになったのが大きい」(同)とした。

 今後はドライバー数を拡充しながら、一都三県、関西、東名阪など中長期的には対象エリアを広げていく考え。
 
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