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【RIZAPグループの鎌谷賢之執行役員に聞く RIZAPの通販戦略とは?】 「原点に立ち返り通販強化」、子会社の成功事例を活用

2020年 1月 2日 13:30

 RIZAPグループが通販事業に力を入れる。ネット販売からスタートした同社だが、現在はパーソナルジム「RIZAP」などのサービス事業が主力となっている。今後はグループ各社でネット販売を強化するほか、グループの新しい通販ブランドを立ち上げる。中長期的には全社売上高に占めるネット販売の売り上げを50%まで高めたい考えだ。執行役員の鎌谷賢之経営企画本部本部長に聞いた。
 
 









――通販の強化を打ち出した。

 「当社の祖業は通販であり、いわばDNA。健康コーポレーション創業当初に『豆乳クッキーダイエット』がネット販売でヒットしたことが始まりだ。当時もダイエット食品はあったが、クッキーという商品はダイエットする人が食べてはいけないものだった。『おからを使ったクッキー』という発想の転換がヒットにつながったわけで、商品開発力とマーケティング力が強みだった。改めて当社グループの原点に立ち返り、通販を強化していきたい」

 ――若年層向けアパレルブランドを展開する子会社のアンティローザでは、ネット販売売り上げが伸びている。

 「売上高数十億円ほどの会社だが、ネット販売で構造改革を進めている。10月25日には、ファッション通販サイト『ゾゾタウン』の商品ランキングで、同社の商品が1位を獲得した。ゾゾには5年ほど前から出店しているが、あまり大きな売り上げではなかっただけに、様変わりしている」

 「グループには他にもアパレル企業はあるが、企業規模的に小回りが利きやすかった点が大きい。ネットに集中することで再成長させるという先行事例を作りたかった。同社は3年ほど前までは実店舗が47店あったが、ネットへの特化で14店まで減らしている。ゾゾで伸びたことで店舗への来店が増えるO2O的な効果も出ている」

 ――具体的に、どんな手法で売り上げを伸ばしたのか。

 「ゾゾに最適化した販促を実施した。一番大きかったのは商品画像を変えたこと。アングルや背景を工夫することでクリック率が全く変わる。どういう写真に反響があるのか、A/Bテストを徹底した。もともとアンティローザの世界観とゾゾの顧客は親和性が高いこともあり、ゾゾに集まる消費者に響くようなプロモーションも行った。他の仮想モールも意識した、最大公約数的なプロモをするのではなく、徹底したことが大きいと思う」

 「ネットが実店舗の1店舗という扱いではなく対等に扱うようにした。さらにはネットを優先するようにしていった。商品に関してはネット専用アイテムを用意し、在庫を豊富に揃えた。組織体制についても、ネット専用部署を設けた。こうしたノウハウをグループ子会社のネット販売事業にも活かしていく」

 ――子会社によって顧客層はかなり異なるが、敷衍(ふえん)できる部分はあるのか。

 「アンティローザが成功した理由を要因ごとに分析することが重要ではないか。例えば、商品画像の撮影法は各社大きく改善の余地があるはずだし、ネットへの経営資源の配分方法も共通していると思う。もちろん、注力する通販サイトは会社によって変わってくるだろうから、商品や顧客層を考えながら最適化していく」

 ――グループの新しい通販ブランドに関して。

 「RIZAPグループとして、経済圏発展のためにデータベースを構築しており、例えばパーソナルジム『RIZAP』の顧客が3食何を食べていたのかをはじめ、子会社の店舗・通販サイトの購買履歴データなど、個人の趣味嗜好(しこう)に関するデータも貯まっていく。その一環としてグループのネット販売ブランドを作るわけだ」

 ――ウェブとカタログで展開していくとのことだが、カタログを作る理由は。

 「あくまでテスト的に始めるという段階ではあるが、グループ会社の会員に配布したい。カタログは一覧性があるため『知らなかった商品』との巡り合いがある。販売機会を増やすという意味でも大きいし、『グループ会社のサービスに会員登録している人が、違う子会社の商品を買った』などというマーケティングデータが貯まっていく」

 「当社では『人は変われる。を証明する』という理念を掲げ、自己実現欲求を満たすサービスや商品を展開している。この理念を根源まで突き詰めて考えると、こういったアプローチも重要になるのではないか。確かにカタログはコストがかかるが、そこをどう吸収するかという問題ではなく、ネット販売だけでは集められないデータを補完することが目的だ」


 ――プライベートブランド(PB)商品の開発に関しては。

 「共通のPB開発プラットフォームはまだないが、グループ横断的なデータベースが完成すれば、もっと効率良く開発できる基盤が完成すると思う」

 
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