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ビーノスグループ21年越境EC動向 玩具・ゲームが各地でヒット、「世界同時消費」の傾向も

2021年11月18日 12:30

 EC関連事業を行うBEENOS(=ビーノス)は11月10日、同社が展開する海外代理購入サービスの「バイイー」などにおける購買データをもとに、2021年の越境ECの市場環境や世界でのヒット商品ランキングを発表した。動画配信などの共通プラットフォーム化が進んだことで、タイムラグが生じることなく世界同時で共通のヒット商品が生まれている傾向があるとした。

 昨年に引き続き、今年もコロナ禍で訪日機会が制限され、インバウンド消費が打撃を受ける中、日本から世界に向けた越境ECは好調に推移。バイイーでの今第4四半期の流通総額は前年同期比51・2%増となり、過去最高を更新。アメリカ、台湾からの流通も増加したという。

 近年は「Netflix(ネットフリックス)」などを通じてコンテンツが世界同時配信される環境となり、SNSでのリアルタイムの情報拡散も相まって、各国でヒット商品が生まれる時差が縮まり、国内だけでなく世界同時に販売できるECのグローバル化がさらに進んだと分析。今年ではアニメの「呪術廻戦」が世界同時配信され、バイイーでの関連商品の流通も前年同期比214・5倍に急拡大している。

 世界でのジャンル別の伸び率を見ると、「おもちゃ、ゲーム」が前年比100%増、「ファッション」が同63%増、「アクセサリー、時計」が同62%増、「家電、AV、カメラ」が同56%増、「自動車・オートバイ(関連品)」が同53%増となった。「おもちゃ、ゲーム」については北米、東南アジア、東アジア、欧州の全ての地域でそれぞれ人気1位のカテゴリーとなるなど、今年も好調だった。同じく、「ファッション」も全地域で2位となっている。

 今年は「エンタメ」と「ファッション」の2大ジャンルが特に人気となったようで、19年からの2年間で「エンタメ」関連の商品流通額は3・16倍と伸長。特に伸長した商材は「トレーディングカード」で、バイイーでは同3・44倍に拡大。コロナ禍で価値観が見直され、現金だけでないモノの価値が高まり、投資目的での需要が高まった。

 また、海外対応とローカライズで流通を拡大させているのがバーチャルキャラクターである「VTuber」関連の消費。バイリンガルVTuberのように、当初から世界市場を狙ったコンテンツとなっており、同18・99倍と急拡大した。

 コンテンツホルダー以外でも「ファミコン」といった関連商品が同2・34倍で伸長しており、在宅で楽しめるエンタメ商材に商機が見られている。

 ファッションについては、ブランドコンセプトを世界に発信しているような国内でも著名なデザイナーズブランドなどが支持を得ている。海外の現地で店舗も展開していてすでにコミュニティができていることや、KOLなどの情報発信効果も合わせたことで、ファンの間で盛り上がっていることが奏功したという。

 そのほか、海外の商品を日本から購入できる越境ECモールの「セカイモン」での消費動向としては、可処分所得の高い40代男性がメインユーザーとなる中で、最先端のファッションやカルチャーを取り入れる20代男女の比率も増えてきていると説明。ヒット商品の一例としては、MLBの大谷翔平選手やNBAの八村塁選手などのトレーディングカードや写真といったグッズが、シーズン中の活躍に合わせて右肩上がりで伸びていった。

 なお、当日の発表会に登壇した直井聖太代表は、越境ECがブームではなく、本格的なビジネスとして定着してきている実感があることを説明。

 また、国内での感染拡大状況にも変化が見られる中、「やはりインバウンドでしっかりと日本の商品や文化、コンテンツに触れてもらい、帰った後の消費につなげてもらうことが一番大事」(直井代表)とし、仮に来年以降、アフターコロナの状況となっても訪日観光を契機に、越境ECの消費は継続されるとの見方を示した。

 
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