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富士ロジテックHDとERS オムニチャネル対応物流、分散在庫や出荷の管理を自動化

2022年 9月 1日 13:00

 通販物流支援などを手がける富士ロジテックホールディングスは9月より、OMO・EC構築プラットフォームなどを提供するE―リテイリングシステムズ(=ERS)と連携して、OMO・ECシステムと物流業務を組み合わせた一気通貫の支援サービスを本格提供している。オムニチャネルの複数販路にも対応した内容で、差別化を図っていく。

 同サービスではERSが提供するECプラットフォームの「Lexica」の基本機能を活用することで、分散している在庫や出荷の管理をECシステムと物流側が連携して行えるというもの。

 物流費が高騰する中、商品を受注した際に、配送先ごとにどの拠点の在庫を適正に割り当てるかなどは、ECにとって重要な課題となっていた。同サービスでは顧客の住所だけでなく、販売チャネルごとの繁閑差やそれぞれの在庫の減り具合などにも応じて自動で出荷スキームを設計。実店舗の在庫も含めて、最適な出荷元を判別して、効率よく配送できる仕組みが作れるという。「これまでは熟練のオペレーターが手作業で対応していたケースも少なくなかったが、その多くをこのシステムで自動化できる」(ERSの中田恒介社長)とする。

 関連して、セット組商品の在庫についても、自動的に引き当てて効率的に差配できる仕組みも搭載。在庫があっても組み合わせの内容次第では売り出すことができなかったケースに対応し、機会損失を防ぐことができるという。

 そのほか、同システムでは購入の未払いといったトラブルが予見される消費者に対して個別に対応できる仕組みも提供している。ブラックリストにあるような人物からの注文を受けた際に、受注を保留してオペレーターに報告できるほか、別の決済方法や一般の顧客とは異なるコンテンツを提示したり、購入の際の上限額を設けたりすることが自動でできるという。

 なお、EC全般のシステムの開発からオムニチャネル対応まで含めた同サービスの基本的な導入費用は250万円から。実店舗での商品受け取り・返品対応のシステムについても、追加モジュールやアプリなどが不要で導入できる。導入後にテストしながら自社の要件に応じた設定を随時カスタマイズすることも可能だ。

 今後、D2Cブランドや、オムニチャネルコマースへのビジネスを新規展開・成長拡大を目指している小売マーチャント事業者をターゲットに開拓していく考え。

 
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