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アスクル 中小企業向けにDX化支援、ソフトバンクと組みSaaSなど販売

2022年11月 4日 11:00

 アスクルは10月31日から、中小事業者向けにグループのソフトバンクが展開するビジネスチャットなどSaaS・通信商品の販売を開始した。専用サイトでデジタル化に関する相談に応じ各事業者が必要とする商品・サービスを提案、訴求する。一貫として専用端末を通じてパソコンなどのトラブル相談に専門家が対応する独自サービスも展開する。3~4年後の流通総額ベースで100億円規模まで拡大させたい考え(画像はソフトバンクと組んでSaaS・通信商品を中小企業に提案・販売するアスクルの吉岡社長(左)とソフトバンクの今井康之副社長)。

 






 アスクルは同日からSaaS・通信商品を紹介・販売する専用サイト「ビズらく」を新設した。ITサービスに知識のない中小事業者でも必要なものを選べるよう商品・サービス名ではなく、「社内にIT担当者がいない」「ハンコがなかなかもらえない」などといった”困りごと”から必要な商品・サービスを探せるようにした。

 また、各社ごとによって異なるデジタル化による業務効率化などに適切な商品・サービスを診断する「ビズらく相談室」を展開。希望する中小事業者は日時を指定することで当該時間にオンラインまたは電話で担当者に相談ができ、相談内容を分析して当該事業者に必要な商品・サービスを提案するもの。

 同サイトで販売する商品・サービスはソフトバンクとグループ会社が法人向けに販売するスマートフォンなどの通信商品、グループウェアや情報セキュリティなどのSaaSの中から中小事業者向けのものや導入しやすいように必要な最低アカウント数を小口としたものなど開始時点では14カテゴリ、32品目となる。

 具体的にはビジネスチャット「LINEWORKS」やメールの誤送信防止ツール「Active! gate SS」、法人向け契約で割引導入できる「ワイモバイル」など。このほか、「ビズらく」の独自サービスとして、パソコンやスマートフォン、インターネットなどの困りごとやネットワークのトラブルなどについて専用タブレットを介して専門家とビデオ通話をしながら相談できる情報システム部門の代行サービス「みんなのITサポート」も1社あたり月額税込2万2000円から2万7500円で展開する。なお、同サービスはソフトバンクのグループ会社のSBエンジニアリングが運営する。

 企業向けにSaaS・通信商品の販売を行う事業者も多く、競争はすでに激化しているが、アスクルによると「当社のお客様である中小規模の事業者ではビジネスチャットやメール誤送信ツールなど簡易だが重要なデジタルツールも導入できておらず、そもそもどういうものが必要でどのサービスを入れるべきか分からないところも多い」(吉岡晃社長)とし、後発でも事業の拡大は可能とみており、今後、オフィス用品通販の商品に告知チラシを同梱するなどし利用企業を広げ、「3~4年後にはGMV(流通取引総額)で100億円規模を目標としている」(吉岡社長)とした。

 
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