大丸松坂屋百貨店の「明日見世」 “あしたのくらし”を提案、服のアップリサイクルや香水のサブスク等、リピーターも獲得
2024年 2月15日 12:00
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新生活を迎える時期に合わせて、「自分の感性や時間の中に贅沢を見出す」「好きな場所で働く」といった新しい価値観・ライフスタイルに注目し、新しい出会いや内なる豊かさなどを切り口にブランドをそろえた。
「新しい出会い」をキーワードにしたものでは例えば、アパレルベンチャーのhapが手がける多機能サステナブル素材「カバロス」を使用したアイテムと、服のアップサイクルサービス「カバロスランドリー」を紹介(画像)。「カバロスランドリー」は愛着のある服をより快適に大切に着続けるために、最新テクノロジーを駆使して品質や耐久性はもちろん、環境にも配慮した後加工を行うサービスだ。
加工したい服と付与したい機能を選択して送ると、布繊維に抗菌・防臭、消臭、UVカット、撥水、速乾、透け防止、遮熱などさまざまな加工を付与し、送り返してくれる。
加工できない素材もあるが、Tシャツやシャツ、カットソー、スウェット、ジーンズ、スカート、靴下といった幅広い衣類に対応する。
また、ポーラ・オルビスホールディングスが展開する、自分に合った香りが見つかるサブスクサービス「エラム」を提案する。同サービスは、ウェブ質問や使用後のフィードバックを通して香水選びをサポート。月額3890円で毎月3つの香りが届く。さまざまな香りを試していくうちに香りの好みの解析度が高まっていくという。
「内なる豊かさ」をキーワードにしたものでは、アパレル輸入卸の三喜商事が手がける、日本の間伐材から生まれた木糸を使ったファッションブランド「アルヴェリ」のシャツなどを提案している。
大丸松坂屋百貨店は2021年10月に「明日見世」を開設して以降、約3カ月ごとに展開ブランドを入れ替え、利用者が何度も足を運びたくなる店づくりを目指している。
売り手と買い手の間に生じる心理的なハードルを取り除き、アンバサダーと呼ばれる百貨店のスタッフが出店ブランドと各商品の背景にあるストーリーを伝えることで来店客や取引先ブランドの満足度を高めている。
また、大丸東京店の中心顧客層よりも若い20~30代の開拓につなげているほか、新しい商品との出会いを求めるリピーターも増えているようだ。