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1年で100店舗を達成【ANA Xの三﨑チームリーダーに聞く ANAモール初年度の成果は㊤】 平均購買単位は1万円超を継続

2024年 2月29日 12:00

 ANAグループが昨年1月末に開設した仮想モールの「ANA Mall」が1周年を迎えた。同モールの運営を手がけるANA Xによると、この2月で出店者数が100店舗を突破。マイルを起点とした顧客の囲い込み施策も実を結びつつあり、順調に事業拡大が続いているという。この1年間の振り返りとともに、今後の打ち手についてANA Xで同モールの責任者を務める三﨑経信チームリーダーに聞いた。










 ーーモール開設から1年が経過した。

 「まずは23年度目標だった出店者数100店舗を2月で達成したというところが大きい。流通額自体もかなり伸びていて、第1四半期から第3四半期までの伸び率で見ると、340%ぐらい伸長した。直近では、10月から1月にかけて160%という伸びになった。数字がかなり堅調に伸びている」

 ーー売れ筋商品は。

 「AppleさんやECカレンツさんなどの高額なデバイス関連や家電などがある。販売件数としては食品関連も多い。とりわけ、第3四半期は年末年始需要のところで、海鮮系でカニなどの販売が好調だった。やはり一度、(ページ内で)人気商品ランキングに載ると買われ続ける面はある。一時期、干し芋がずっとランキングのトップとなっていて、リピートされ続けた。

 あとは、ツルハドラックさんなども出店されたりして、日用品と言われているものが動き出したイメージ。洗剤やベビー食も売れている。店舗数が増えてきたことで、モール全体の数字も上がってきた。出店者が顧客を連れて来てくれている実感があり、組み合わせ購入も含めて顧客の購買行動は変化しつつある」


 ーー顧客の属性や購買単価は。

 「ANAの搭乗客の属性(ANAマイレージクラブ会員、以下『AMC会員』)とほぼほぼイコールの状況。1件当たりの購買単価としては、当初のころから今も変わらず1万円超をずっと維持できている。デジタルデバイス系の高額商品だけでなく、雑貨や日用品などもその状況で、新規出店の店舗からも購入単価が高い売り場であるとの声をもらえている。(出店者に対して)新しい顧客を提供できていることにつながっているとは思う」

 ーー一方で課題のあった商品ジャンルは。

 「やはり、食品などが先行していたため、ファッションなどはまだこれから。カテゴリーの偏りは多少あると見ている。DIYや書籍、ゲームなども取り扱うことを検討している。今は6対4程度で、男性顧客の方が多いとはいえ、女性がいることも考えるとそちらの商材も充実させたい」

 ーーマイルの活用については。

 「(開設したばかりの)昨年の3月はマイルの償還割合が高かった。しかし、そこが過ぎると(現金決済と)半々程度に落ち着いた。もともと、マイルを使ってもらいたいという思いはもちろんあったが、マイルのインセンティブキャンペーンを積極的に行うと、マイルを使うよりも現金で購入してマイルを貯めるという方向にシフトしている顧客が多くなる印象を受ける。例えば、通常の3倍のマイルを付与する企画でANAカードなども使うと、かなりたくさんのマイルが貯まる。ANAの場合、人気が高い『特典航空券』(AMC会員がマイルで交換できる航空券)があり、そこを目指している顧客の目線で見ると非常に近道となるため、マイルの価値をとても大きく考えてくれる」

 ーーマイル関連の企画を行う時期は。

 「月末になると期限切れが近くなったマイルを償還する顧客が多くなり、逆に月初の客足を獲得する必要があった。そのため月初にマイルアップの施策を行うことが多い。新規の開拓やリピート購入の促進に向けてデータを見ながら継続的に実施しているところ」

 ーー新規開拓の内容は。

 「基本的にはAMC会員が対象なので、メルマガでコミュニケーションをとっている。新規利用者限定で、今の期間に買い物をするとこれだけインセンティブが付くということを見せている。現在、AMC会員数は4000万人程度だが、獲得し切るまでにはそれなりに時間もかかるという感覚。

 我々のプロモーションやマーケティングもまたデジタル上の設定でやりきれていないことは実感している。やはりアクティブにANAを利用されている方が一番の顧客になると思うので、航空の利用導線の中での露出というものがまだまだ弱い。そこを補っていくことができないと厳しい。例えば、(機内のシートモニターを使って)短い尺でのCM動画を流したりする方法もあるだろう。

 また、(移動することでマイルが貯まる”ポイ活”アプリの)『ANAPocket』に関してはリリース2周年を迎え利用者数が伸びており、この中ですでに広告を出すことはある。ほかにも、スマホ決済の『ANAPay』などもあるので、そうしたものとうまく連携して認知拡大していくことは今後の課題だ」(つづく)



 
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