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ファンケル 店舗の制服刷新、スニーカーなど67通りの組合せ

2024年 5月23日 12:00

 ファンケルが直営店の制服を刷新した。シューズは、これまでパンプスを基本としていたが、初めてスニーカーを採用した。年代や性別を問わず、12アイテム67通りのコーディネートから、組み合わせを自由に選べる。
 









 刷新は、4年ぶり。コーディネートを自由に選べる楽しさを提供することで、美容部員自身の個性を表現できるものにした(=画像)。制作は、オンワードコーポレートデザインとともに行った。ワンピースは、マタニティ着としても利用でき、産休直前まで長く働けるよう、働きやすさの改善を意識した。

 デザインは、気取らずに、おしゃれを楽しむトレンドワードである「エフォートレス」を意識した。自然体で安心感や親しみやすい印象を演出しつつ、色調は、落ち着きや穏やかな印象のあるライトグレー、リラックス感や清潔感のあるライトブルーを採用した。

 環境配慮も強化する。これまでも再生ポリエステル素材を使っていたが、新制服の一部は、海洋漂着したペットボトルから作られた再生繊維を使う。旧制服は回収後、アップサイクルして店内什器や店装に活用する。

 化粧品業界では、美容部員の制服のトレンドが変化している。

 スニーカーの採用は、海外の化粧品ブランドAesopが採用したのが初めてとみられる。

 ファンケルは、以前から、自由な組み合わせが可能な制服を取り入れていた。百貨店やGMSなどさまざまな商業施設に出店することから、売り場に合わせたコーディネートが選べるよう、選択肢を増やした。化粧品大手の資生堂も22年秋、制服を刷新。120通りのコーディネートが行えるようにしている。

 制服は、「デザイン・機能・コスト」が重視されてきたが、多様性や環境配慮など社会課題への対応など企業姿勢を表したり、インナーブランディングの役割が強まっている。


定着率高い新規採用拡大

佐藤由奈店舗営業本部本部長に聞く ファンケルの店舗採用戦略

 ファンケルの佐藤由奈店舗営業本部本部長(=写真)に、店舗戦略を聞いた。

                                                                        ◇

 ーー店舗の役割は。

 「ブランド体験の場。どこでも同じ商品は手にとれるが、ブランドを知り、好きになるポイントになる」

 ーー店舗数は、21年末の200店舗超から、150店舗ほど(24年3月期末)まで減らしてきた。

 「一定のめどはついた」

 ーー直営店担当の美容部員の人数は。

 「1000人ほど」

 ーー採用が難しくなっている。

 「制度が充実しており退職率は低い。人口減で化粧品業界に限らず採用は難しい。シフト制も好まれない傾向にある」

 ーー無人店舗も増えている。

 「人が核となり接客でファンづくりを進めるのが店舗の役割であるため考えていない」

 ーー従業員維持の工夫は。

 「店舗閉鎖に伴う雇用終了はしていない。育児中でフルタイムの勤務が難しい女性は、コールセンターのオペレーター業務を在宅で行うなどお互いの希望を踏まえ選択肢を設けて定着率を高めている。流通卸先のバラエティショップで商品案内をしてもらうこともテストし始めている」

 ーー採用の工夫は。

 「配偶者の転勤などの事情を鑑み、カムバック採用制度を設けている。登録してもらい、働ける環境になったら過去と同様の水準で再契約できる」

 ーーとくに新規採用の取り組みは。

 「今年4月の入社から店舗販売職の新規採用枠を増やした。入社は40人前後。人材不足の都度、中途採用を行うより、新規採用枠を広げる方が定着率がよい」

 ーー制服刷新の反応は。

 「新しい装いでモチベーションも上がり喜んでいただいている。足元、組み合わせの自由度もあるし、制服を選ぶプロセスが楽しい」

 ーー制服のトレンドの変化は。

 「百貨店など商業施設に応じて適したスタイルはあるが、スニーカーの採用など、型にはめたスタイルからスタッフの個性、働く環境への配慮が進んでいる。足元の変化は働くスタッフにとって最も意味合いが大きい」

 ーー組み合わせの自由度も高めた。

 「組み合わせ自由はあまり聞いたことがない。ファンケルはこれまで一律カジュアルというより、品格を保ちつつ、コーディネートの自由度とバランスを見てきた」
 
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