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ゾゾ オンワードが再出店へ、オーダーメードブランドではマルチサイズ展開も

2020年 7月16日 07:20

 ZOZO(ゾゾ)は7月13日、オンワードホールディングスが展開する11ブランドが8月下旬、ファッション通販サイト「ゾゾタウン」に再出店すると発表した。同時に、オンワード子会社のオンワードパーソナルスタイルが展開するオーダーメードブランド「KASHIYAMA(カシマヤ)」のセットアップスーツをゾゾの”マルチサイズ”展開により完全受注生産型で販売する。

 オンワードは、ゾゾが一時期実施した全商品が常時10%割引となる有料会員サービスを嫌って昨年2月に「ゾゾタウン」を退店して以来、約1年半ぶりの再出店となる。

 オンワードによると、新型コロナウィルスの影響で消費者のEC利用はさらに高まる見込みだ。同社グループは今第1四半期(3~5月)の自社EC比率が90%を超えるなど直営オンラインストアの強化に注力しているが、「カシヤマ」とゾゾとのコラボを機にゾゾタウン顧客との親和性が高い「Jプレス」や「ジョゼフ」「トッカ」など11ブランド13ショップについても再出店することになった。

 ゾゾの「マルチサイズ」は、採寸用ゾゾスーツで得た100万件以上の体型データを活用し、身長と体重を選択するだけで最適サイズのアイテムを提供できるサービスだ。

 今回、「カシヤマ」を「マルチサイズ」で展開するのに当たり、ゾゾが持つ体型のビッグデータから導き出した最適なサイズ設定のノウハウと、オンワードが培ってきたオーダーメードスーツの豊富なサイズパターンを組み合わせることで、セットアップスーツアイテムであっても身長と体重を選ぶだけでメンズアイテムではジャケット73サイズ、パンツ128サイズの中から各ユーザーの体型に合ったサイズが自動的におすすめされ、簡単に購入できる仕組みを実現したという。ウィメンズでもメンズと同等のサイズレベルで調整している。

 「カシヤマ」は通常、全国にある実店舗やガイドショップのほか、自宅やオフィスへの出張で採寸を行い、2着目からはオンラインストアでのオーダーが可能になるが、ゾゾとのマルチサイズ展開ではオンライン完結型が特徴で、若者層の多いゾゾと組むことによって当該層へのブランド認知拡大を図る。商品は「カシヤマ」が持つ生産工場で作る。

 一方のゾゾも、これまでに複数ブランドとマルチサイズアイテムを展開しているが、セットアップスーツカテゴリーは初めての試みで、未使用で商品到着後7日以内であれば返品を受ける。

 展開商品はメンズ8種類(ジャケット4種類、パンツ4種類)とウィメンズ20種類(ジャケット8種類、パンツ6種類、スカート4種類、ワンピース2種類)で、価格帯は税込1万3200円~3万800円となる。

 オンワードでは、受注生産型で余剰在庫を生まないビジネスモデルは今後さらに拡大すると予測しており、すでに「カシヤマ」で展開しているウィメンズのシューズを筆頭に、新規アイテムの開発・販売を計画。今回の「カシヤマ」と「ゾゾ」のオンライン完結型ビジネスモデルで5年後に100億円規模の売上高を目指すという。

 
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