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楽天は10月6日、運営するファッション通販サイト「楽天ファッション」内にラグジュアリーブランドやデザイナーズブランドの商品を扱う専門サイト「楽天ファッションラグジュアリー」を開設した(画像)。
オープン時にはLVMHグループ傘下の「マークジェイコブス」や「フレッド」「ケンゾー」が参加し、アパレルやアクセサリー、化粧品など1800SKU以上を取り扱う。
新サイトは上品かつ現代的なシンプルさを追求し、白を基調としたデザインを採用。出店ブランドの取り扱いアイテムを紹介するほか、新規出店ブランドやサイト内のイベント開催情報なども発信する。
楽天のファッション領域については、「楽天市場」はオンラインが主戦場のネットブランドを中心に流通額を伸ばしているが、昨年10月に「楽天ブランドアベニュー」から名称変更した「楽天ファッション」では実店舗が主力のファッションブランドの誘致と品ぞろえの拡充が進展しており、今回のラグジュアリーブランドなどを扱う専用サイトの開設で、より広範なファッション商材を提案。ファッション感度の高い消費者のニーズに応えるとともに「楽天ファッション」のブランディング強化にもつなげる。
楽天は近年、ファッション領域の強化に努めており、東京ファッション・ウィークは昨年10月の開催からアマゾンジャパンに代わって楽天が冠スポンサーとなり、ファッション業界とともに歩む姿勢を示した。
同時期にはファッション通販サイトを「楽天ファッション」に刷新するとともに、ファッション誌の元編集長やスタイリストなどファッション業界の有識者による会合の場を設立し、ファッション専門家の意見を取り入れたサイトデザインや顧客コミュニケーションの強化を図ってきた。
一環として、今年3月にはウェブファッションマガジン「アールエフマグ」をスタートしてファッション関連コンテンツを充実させたほか、6月には「楽天ファッション」のスマホアプリを始動。「楽天ファッション」は「楽天市場」からの流入が多いものの、ブランディングの観点から専用アプリを立ち上げることでファッション好きな利用者の買い物体験を高めた。
「楽天ファッション」の出店ブランド数は1年前の1100から1200ショップ以上に拡大。セレクトショップなどの誘致に成功しており、「ブランド数と商品のラインアップはだいぶそろってきた」(松村亮執行役員=顔写真)とする。
今後の課題は消費者への「楽天ファッション」の認知拡大で、9月には人気女優を起用したテレビCMを放映している。
また、新サイトで扱うラグジュアリー領域はゾゾが強化しているほか、百貨店のECでも三越伊勢丹や高島屋などが力を注ぐ。アマゾンも専用アプリを米国でローンチするなど動きを見せており、当該領域での競争も過熱しそうだ。