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スパーティ パーソナルボディメイク開始、食事・運動プログラムとサプリ提供

2021年 5月27日 12:30

 パーソナライズケア商品の通販を行うSparty(=スパーティー)は4月22日、ボディメイクのパーソナライズサービスを始めた。運動プログラム、サプリメントを9万通りの組み合わせから提案する。20~30代の女性層を中心に顧客獲得を進める。
 










 「waitless(ウェイトレス)」は、食事、運動、サプリメントで構成するパーソナライズサービス。チャット形式で生活習慣やダイエットの目標など約20の設問に回答。200種類以上の食事レシピ・運動コンテンツからなるダイエットプログラム、約1カ月分のサプリをセットで提供する(=画像)。6980円(税込)の定期サービスで展開する。

 サプリは、「ベースサプリメント」と「パーソナルサプリメント」の2種類を届ける。「ベース―」は、体内環境を整える乳酸菌配合のもの、「パーソナル―」は、代謝ケア(ブラックジンジャー)、糖質・脂質ケア(キトサン)、便通ケア(乳酸菌等)、肌ケア(ビタミン・ミネラル等)、ストレスケア(GABA、ラフマ等)の5種類から1商品を届ける。食事レシピ、運動プログラムも栄養士や料理家、トレーナーと共同開発した。

 顧客フォローは、LINEで行う。モチベーション管理のサポートを行いつつ、進捗状況のフィードバックを得ることで、顧客により最適なメニューを提供する。

 5月には、顧客が利用できるジム(東京都渋谷区)もオープンした。定額で専任のトレーナーによるパーソナルトレーニング(月額・税込2万7500円、1回50分4回まで)を展開する。パーソナルジム「BESTA(ビスタ)」を運営するRILISIST(=リリシスト)と共同で運営。ビスタの一般会員より安価に提供する。

 ジムでは、IoTミラー「MIRROR FIT.」設置の個室でセルフフィットネスやエステ(月額・税込6380円、1回50分4回まで)も行える。

 スパーティーは、シャンプー、スキンケアのパーソナライズサービスを行う。そこで得た知見を活かしつつ、新サービスの認知を図る。サービスに対する信頼感が重要と考え、モニターの体験談などくちコミ、ウェブ広告で認知を図る。今後、サプリのラインアップも増やす。

 新型コロナウイルス禍の外出自粛で、運動不足や体重増加を気にする層が増えている。エクササイズ動画の利用も増加しているが、自分に適したプログラムの選択に悩む層もいる。最適なプログラムの提供で事業拡大を図る。



「顧客をより深く理解する」、髪・肌・体のデータ蓄積へ

<深山社長に聞く>



 深山社長に新事業の狙いを聞いた。

 ――ダイエットのパーソナライズサービスを提供する価値は。

 「二つある。簡潔に言えば『オンライン版ライザップ』。店舗においてマンツーマンで運動・食事のサポートを行うと人件費等のコスト、利用額が高い。そうしたアセットを排除し、継続しやすい価格で提供する。リアルのセルフフィットネスの利用層にも認識してもらえる」

 「もう一つの理由は、パーソナルデータの蓄積でよりお客様の理解度を深めたい。既存事業では、髪、肌の悩みを聞いてきた。今回はインナーケア。そうなると肌、髪、体の悩みを理解できるようになる。データを活用して最適な製品・サービス提案ができる。今後の事業展開の可能性も広がる」

 ――ブランド認知はどう進める。

 「オンラインのプッシュ型広告がベース。ただ、広告規制も厳しくなっている。運動の成果を背景にしたマス広告も検討する」

 ――ヘアケア、スキンケアの既存事業の課題は。

 「両事業とも順調に拡大している。コロナ禍において、予期しない受注増加など、バックヤードの投資は必要と考えている」

 ――現状の事業規模は。

 「売上高は非公表だが、ヘアケアブランドの『MEDULLA(メデュラ)』の累計会員数は、昨年1月の8万人から今年1月に30万人まで拡大した」

 ――パーソナライズ市場の動向は。

 「新型コロナの影響で大手含めECに本腰を入れる際、選択肢の一つとしてパーソナライズサービスがある。異業種含め参入は増えており拡大の流れは今後も続く」

 ――大手にどう対抗するか。

 「参入が増え、市場が盛り上がることは歓迎している。競合に学ぶことも多く、国内だけで争うのではなく、切磋琢磨しつつ海外を目指したい」

 ――自社の強みは。

 「資本力で大手には勝てない。反対に、勝たなければいけないこともある。一つは、既存流通との調整など業界慣習、しがらみを考慮する必要がないこと。もう一つは、常に挑戦の姿勢で取り組む必要がある」

 ――パーソナライズサービスのターゲット層はどの程度まで想定しているか。

 「一定のデジタルリテラシーが必要なため40代までが中心になる」

 ――今の50代以降は想定していない。

 「そんなことはない。本来、パーソナライズの強みは、複合的な悩みに寄り添えること。提供手法を変える必要はあるが、保有するソリューション、ノウハウは生かせる。例えば、店頭の棚でパーソナライズの体験価値が提供できるかチャレンジしている」

 ――どう行う。

 「例えばヘアカラーのように使用時に二剤を消費者が混ぜて使う『用事調整』といった手法による。提供の仕方もある。スキンケアブランド『HOTARU(ホタル)』は期間限定店舗も展開しており、今年は店舗を増やしていく」

 ――海外進出は。

 「今年にも挑戦したいがコロナ禍で不透明な部分はある。ただ、近く進出することは決めている。まずはアジア圏に進出する」


 
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