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ジャパネットホールディングスがスターフライヤーと資本業務提携、機内物販や旅行商品展開

2022年 9月 8日 13:15

 ジャパネットホールディングスは航空会社のスターフライヤー(=SF)と資本業務提携を結んだ。9月28日付でSF株式を持つ投資ファンドから約12億円で50万株(議決権ベースで14・2%)を取得する予定。提携後はSF機内の物販のほか、機内誌およびモニターで放映する映像コンテンツの制作を請け負う。また、SFの航空機を組み込んだ九州を巡る旅行商品なども開発して通販展開する。提携でSFの利用率や認知度を高め、企業価値向上を図るほか、本業の通販や地域創生事業とのシナジー効果を生み出し、グループの収益拡大に寄与させていきたい考え。
 
 ジャパネットHDはアドバンテッジアドバイザーズ(AA)が提供する投資ファンド、投資事業有限責任組合IXGSⅢ号が保有するSFの普通株式50万株の譲渡を受け、筆頭株主であるANAホールディングスに次ぐ第2位株主となる予定。なお、IXGSⅢはジャパネットHDに事前に決めた価格で株式取得が可能な権利「コールオプション」を付与。1株当たり4100円で普通株式50万株、同4500円で同10万株を25年9月30日まで購入できるもので、仮に同権利を行使した場合、ジャパネットHDはSFの筆頭株主となる可能性もある。

 資本業務提携を決めた理由については「7月前半ころにAAから打診があり、SFに魅力を感じ、我々もコミットすることでさらにその価値を高められリスクよりリターンが大きいと判断した」(髙田社長)とする。一方のSFおよびAAは「1つの選定基準の中に九州の企業というのは明確にあった。このほか、認知度、サービス、商品の補完性、ブランドイメージの整合性などを検討して候補先を評価をしていった中で圧倒的にジャパネットがふさわしい企業だった」(AA笹沼社長)、「面白いことができそうだなと考えたことが理由としては一番大きい。また、非航空収入のアップ、新しい価値創造などの面でプラスになるだろうと判断した」(SF町田社長)などとした。

 提携後、ジャパネットはSF機内での物販のほか、機内誌および座席設置のモニターで放映する映像コンテンツの制作などを行うという。「通販カタログを制作しているノウハウなどを活かしながら、SFの考え方を伺いつつ、移動中にふさわしい読みものを盛り込んでいく」(髙田社長)という通販ページなども加えた新たな機内誌を年内にも制作する。映像コンテンツもグループ会社のジャパネットブロードキャスティングが運営する今春に開局したBS局「BSJapanext」の番組制作ノウハウを使って、同局で放送中の九州地区の散歩番組などを活用、毎週放映する番組を更新したり、BS局の番組出演者のタレントと連携するコンテンツも検討など、BS局のスタッフらと機内モニターで放映する最適な映像コンテンツの制作を進めていくという。

 物販については「旅先にちなんだ果物や酒などのほか、家電など様々な商品を試してトライ&エラーを繰り返しながら旅をされる方がどのようなものを好まれるのか、研究していく」(同)として、同社で販売実績のある商品を含めて様々な商品を展開していく考え(横画像=記者会見で示された資料より)。機内で注文した商品はジャパネットの物流を活用して乗客の自宅に配送するという。

 また、同社が展開するクルーズ旅行などで培ったノウハウを活用しつつ、羽田‐北九州便、羽田―福岡便などで空席の多い日のSFの航空機にホテル宿泊や飲食などパッケージにして九州地域を巡る新たな旅行商品や、チャーター便を活用したスポーツ観戦ツアーなど新たな旅行商品(横画像=記者会見で示された資料より)を早ければ来年1~2月にもジャパネットのテレビ通販などの通販チャネルで販売したい考え。

 また、将来的に「私としては羽田‐長崎便を飛ばしたい」(髙田社長)とし、現在、スターフライヤーには空路がない羽田―長崎便の実現を希望。同社では地域創生事業の一環としてサッカー専用スタジアムを中心とした複合商業施設である「長崎スタジアムシティ」を再来年の開業に向けて長崎市内で建設を進めており、「(スターフライヤーの)飛行機で(長崎に)行き、その後の移動のバスはクルーズ(で実施している各寄港地で観光地を無料で巡る循環バスの運用)で慣れているし、長崎スタジアムシティはすべて当社が運営している。お客様のことを考え、あらゆるサービスを我々がすべて作れる世界が完成する」(髙田社長)とした。

 スターフライヤーとの資本業務提携に伴う株主としての利益以外の業績面の効果については「当社が展開する国内クルーズ事業はコロナ前には売上高ベースで100億円くらいだった。航空機とホテル、観光を組み合わせたツアーはもっと大きな規模になる可能性を秘めていると思っている」(同)とし、期待感を示した。


機内体験磨き“選ばれる飛行機に”、羽田~長崎便に「期待」

髙田・町田両社長に聞く資本業務提携の狙いと今後

 スターフライヤーと資本業務提携を結ぶと発表したジャパネットホールディングス。同社の髙田旭人社長とスターフライヤーの町田修社長に資本提携の狙いや今後などについて聞いた。(9月1日に北九州市内で開催した記者会見での本紙記者を含む報道陣からの一問一答などの一部を要約・抜粋、画像=右からジャパネットHDの髙田旭人社長、スターフライヤーの町田修社長、アドバンテッジアドバイザーズの笹沼泰助代表取締役、小林建治ディレクター)

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 ――務提携でなく、資本業務提携とした理由は。

 髙田「話を頂いて実際に乗ってみたが、サービスも非常によくスターフライヤーという航空会社に魅力を感じた。よりその魅力を上げることに当社もコミットし、価値を高めることで経済的な対価を我々としても受け取ることができると経営者として業務提携でなく、資本業務提携にしたいと考えた」

 ーースターフライヤーは財務的なリスクもある。

 髙田「我々としては出資した金額がリスクの上限となるが、それに比べて圧倒的にこの提携が実現した時のリターンが大きいと判断した。それは売上面だけではなく、地域にとって、またお客様にとってもで、総合的に考えて出資を決めた」

 ――ジャパネットを提携先に選んだ理由は。

 町田「面白いことができそうだなと考えたことが理由としては一番大きい。また、当社にとって(業績アップやコスト削減などの効果などで)どの程度、プラスとなるか皮算用してみたが、非航空収入のアップ、新しい価値創造などの面でプラスになるだろうと。少なくとも数百万円単位の話ではなく、もう少し上の桁に届くプラス効果があると考えた」
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