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千趣会と資本提携した同社では、ウェブサイト運営でのサポートとして、千趣会のメンバーが携わるようになっている。「ベルメゾン」で培ったノウハウを同モールに上手く転嫁することが狙いにあるもので、広告バナーの表現からサイトのルールづくりなどを共に行っているとする。
従来から女性顧客を得意としてきたベルメゾンと、鉄道グッズを好む男性顧客などが多い同モールでは、利用者層やターゲット層が異なる面もある。しかし、その中でも「誰に何という商品・サービスをどうやって伝えるかという順番を守った表現やアプローチをしていくという作業が一番分かりやすい。ターゲット層は違えど、ある程度やり方は同じなのではと思う」(百瀬祐二マネージャー)と分析する。
実際に新たにメンバーが加わったことで、広告内容のクリエイティブや出すタイミングなども含めて、自社で運用・管理を徹底できるようになった面があり、効果は如実に表れている。
加えて、モール自体の取り組みが伸びていることも伴って、同モールに出店しているベルメゾン店舗の売り上げも伸長。中でも一般生活雑貨は非常に好調で、ディズニーグッズも相性が良い状況となっているようだ。
また、提携内容の中では一緒にオリジナル商品を作っていくというテーマもあり、一例として、ベルメゾンが持っている生活インテリア雑貨を商品化する力を使って、既存の鉄道好きの顧客に向けて商品を作った実績ができている。
現在、コンスタントに人気が出ているのが、JR社員が普段は入れないような鉄道関連現場に入って撮影したアングルの新幹線の写真を活用したカーテンだ。人気の高い新幹線である「こまち」と「はやぶさ」が横に並ぶという貴重な写真を、大きくプリントした内容となっている。デザインのインパクトもあって、鉄道マニアにとっても、また、新幹線好きの子どもがいるファミリー層にとってもどちらにも支持を得られる商品となり、両社のそれぞれの強みを活かすことができたとしている。
そのほかにも、東京駅の駅舎をモチーフにしたマスキングテープもあり、テープを引っ張ると電車が出発するようなデザインを採用。コンセプト性を持った内容であるため、鉄道好きな人にも生活雑貨として購入してもらえ、また、女性顧客でも買いやすいような商品として訴求ができるようだ。
今後については、データマーケティングにおける顧客分析の更なる精緻化を一つの課題に挙げている。
出店者数が増えたことで、商品点数が前年よりも100万点近く拡大したこともあるため、顧客分析からPDCAをしっかりと回していくことで提携の意味合いをより強めていく必要があると考えている。