ACAP調査でカスハラ対策3割「対応まだ」、「意見との区別」に半数以上が課題

2026年09月30日 17:15

2026年09月30日 17:15

 消費者関連専門家会議(ACAP)は9月25日、カスタマーハラスメント対策についての実態調査の結果を公表した。会員企業264社・団体のうち、約3割で「認知しているが対応ができていない」と回答。また事業者のカスタマーハラスメント対策の義務化に向けた不安・課題については、「正常な苦情・意見とカスタマーハラスメントの区別」が半数を超えて最多となった。


 カスタマーハラスメントの対策を巡っては、10月1日施行の改正労働施策総合推進法で事業者のカスタマーハラスメント対策が義務化される。ACAPの調査では法施行について96%が認知しているものの、判断基準の明文化ができている企業は半数に満たなかった。

 「認知はしているが対応ができていない」と回答したのは29%だった。「対応方針の明確化・周知」など自社内で完結する部分は8割前後まで進むものの、「一次受け付けを委託している場合の委託先との対策共有」は9月末までの予定を含めても40%にとどまった。また、1000人以上の企業では「認知も対応もしている」と回答したのが78%だった一方、1000人未満の企業では52%にとどまっていた。

 調査結果から、対応をすすめる上で運用上の課題として、「社内の複数部門を巻き込む調整」や、「委託先や関係会社等外部まで含めた展開」、「現場が使える判断基準へ落とし込み」が浮上していることがわかった。

 改正法施工後の不安や課題については、判断面では「正当な苦情・意見とカスタマーハラスメントの区別」が53%となり最多だった。「現場感担当者への教育」が43%、「判断基準の作成」と「管理職への教育」がそれぞれ38%と続いた。

 ACAPでは課題について、「委託先との対策共有が9月末までに完了予定」が40%にとどまっていることと合わせて、実際の運用には課題が残されていると指摘する。また自由記述では「『カスタマーハラスメント』の言葉が安易に使われることに懸念」や、「消費者対応専門部門だけに依存しない全社的な体制や、管理職の判断力を求める」などの声も挙がったことに着目。ACAPは法施行後の研修や実務資料の提出、事例の共有などを通じて事業者や団体の取り組みを支援していく考え。
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